シェア・インターナショナル 2021年9月号

シェア・インターナショナル誌のオンライン版では、印刷版からの抜粋を紹介しています。各オンライン版には、ベンジャミン・クレームの師による完全な記事が含まれています。幅広いトピックをカバーする他の記事のほとんどは抜粋です。オンライン版には通常、Q&A、読者からの手紙、マイトレーヤ臨在の徴の写真も含まれています。

印刷版の目次は、ページの下部をご覧ください。

シェア・インターナショナル誌の創刊以来、ベンジャミン・クレームの師は35年近くにわたって毎月記事を提供してきました。これらは書かれた時点だけでなく、世界情勢に応じて適切な時に掲載されることを意図していました。

contents

――覚者より 人間の責任

──覚者より
2011年3月13日、ベンジャミン・クレーム筆記

 太初(はじめ)のときから、人類はわれわれの住処なる惑星の自然の騒乱を恐れた。想像し難い狂暴さを持つ地殻の激変によって、繰り返し、繰り返し、地球の表面の巨大な部分が破壊された。多くの人々にとって、この事実を受け入れることは難しく、多くの宗教人の心(マインド)に神の人類に対する愛の真実性について深刻な疑問が持ち上がる。地震や津波などで何千人もの人々が殺されるのを許す慈愛深い神を信じることができようか? もし人類がそのような惑星的破壊に彼ら自身の関わりを理解するならば、その出来事を防止するのに大きな役割を果たすことができるのである。

 地殻は長い年月にかけて変化しており、単一に平均的に世界に広がっているのではない。よく知られているように、それは異なった深さの様々なプレートの形をとっており、それらは重なり合い、相対的に絶えず動いている。プレートの端や断層ラインの上や近くにある国や街は地震や、海に近い地域では津波に、絶えずさらされる。神の愛が人類を守れないという問題ではなく、地震による圧力であり、それは解き放たれなければならない。では、何が、そのような大きな破壊に至るまでに地震の圧力を増大させるのかと問うかもしれない。

 デーヴァエレメンタル(あるいは天使的フォース)がこれらの巨大なエネルギーを働かせる、あるいは緩和させるメカニズム(仕組み)を管理するのである。地球は生きた存在であり、これらのフォース(エネルギー)の影響に様々な方法で反応する。一つの大きな影響は人類から直接来るのである。人類が、その通常の競争心で、戦争や政治、経済危機を通して緊張をつくるにつれて──すなわち、われわれが平衡を欠くとき──、デーヴァ界も平衡を欠くのである。その必然的結果は、地震や火山の爆発や津波である。責任はわれわれにあるのである。

 では、この破壊の周期を終わらせるにはどうすればよいか。人類は方法手段を持つのだが、これまでは変えようとする意志を持たなかった。われわれは自分たち自身をひとつとして見なければならない。一人一人が神の反映であり、兄弟姉妹であり、唯一なる御父の息子や娘たちである。われわれはこの地球から戦争を永久に追放しなければならない。われわれはこの惑星の資源を分かち合わなければならない、それはすべてに属するのである。われわれはお互いに調和した未来を知るようになるために、惑星自体と調和して生きることを学ばなければならない。

 マイトレーヤは人間に道を示し、人間の活動を活気づけるためにやって来られた。世界中で、人々は彼らの声を見いだし、正義と自由を呼びかけている。多くの人々が自由と正義に対する彼らの天与の権利を主張するために死んだ。マイトレーヤは、至るところにいるすべての男女が自分たち自身を、マイトレーヤが彼らを見るように、神として、神(神聖なる存在)の聖なる息子、娘として見ることを呼びかける。

読者質問欄

世界中のあらゆる講演において、そして生涯のほぼ毎日、ベンジャミン・クレームは広大な範囲に及ぶ大量の質問を受けました。この大量の記録から、過去の年月にベンジャミン・クレームと彼の師である覚者によって提供された回答を掲載したいと思います。そのいずれもこれまでシェア・インターナショナル誌に未掲載のものです。

Q 二酸化炭素回収貯留技術についてどう思われますか。つまり、二酸化炭素を捕捉して、長期間地下に貯蔵することに関して。

A このようなアイディアすべての主要な問題は、廃棄物を除去することの必要性です。原子力エネルギーを使用すること自体は、問題とは見なされません。核科学者が問題と見ているのは、原子力エネルギーを使用することで生じた廃棄物の処理です。それは鉄やコンクリートの缶に入れられ、海中に投棄さえされています。それは海洋生態系を大きく変えています。それらは現在でも十分に悪化していますが、宇宙の兄弟たちの仕事がなかったならば、比べものにならないほど悪くなっていたでしょう。
 気候が変動しつつあります。放射能廃棄物の貯蔵のせいで、あらゆる種類の魚の生命が影響を受けています。そうした廃棄物のすべては「小規模の放射能」と呼ばれます。しかし、それは規模とは関係ありません。廃棄物を海中に捨てると、それは最初から汚染されており、現在の装置ではある地点までしか放射能を検知することができません。それ以上測定する技術がないからです。したがって、影響がないと考えられています。しかし、それが最も危険なレベルの放射能であり、それについては全く知られていません。
 炭素の貯蔵も似たような問題を抱えています。それをどこかに貯蔵しなければなりません──どこか害が及ばないところに。どこに貯蔵すると害が及ばないというのでしょうか。私の家の裏庭ではないですね。他の人も皆、自分の裏庭ではないと言います。誰も自分の裏庭には、放射性廃棄物も炭素貯蔵廃棄物も置きたくありません。では、他にどこがいいのでしょうか。ロシア人は「中国はどうだろう」と言うかもしれません。中国人は「いいや、チベットだろう」と言います。そしてチベット人は「いやいや、アメリカだ」と言います。アメリカ人はこう言います。「いいえ、ここには置けません。とんでもないです。ベネズエラに置きましょう」と。それぞれの国が最も関係の良くない国を選んで、そこに貯蔵することを勧めます──それが問題になっています。それが安全である所はどこにもありません。缶に入った炭素を地中深く何千年も貯蔵しておいて害を及ぼさない所はあるでしょうか。それがもたらす害は知られておりません。それがいつ、例えば地震の際に地球の力によって壊れ、ふたが開き、再び放出されるのか分かりません。
 それはいつも間違った側から問題に対処するようなものです。私たちは原因を追究してその原因に対処するということをしません。何がこの問題を引き起こしているのか。何が放射能をもたらしているのか。何が地球温暖化を引き起こしているのか。もし地球温暖化の一因が森林破壊だとすれば、森林伐採をやめなければなりません。特に、二酸化炭素を大量に吸収し、その代わりに大気中に酸素を吐き出す、古代からの原生林を切るのをやめなければなりません。大気には酸素が少なくなり、二酸化炭素が行き場をなくして、地球温暖化が生じています。しかし、もし私たちが木材を浪費しなければ、地球温暖化の大きな原因を取り除くことになります。
 私たちは原因が好きではないため、原因を追究しません。原因は法則に、原因と結果に関係しており、私たちはそれが好きではありません。どういうわけか、現代の機械的なマインドは決して原因を追究しようとしません。そのテクノロジーを変えたいと思わないからです。私たちは木材なしではやっていけないと言うかもしれません。しかし、富裕国がすることは自国の広葉樹を保存して、自国が必要とするものをブラジルやアフリカ諸国のような貧しい国々から買うことです。そうして、これらの国々は古代林を伐採するのを強いられるか、あるいはその伐採を許可することを強いられます。その古代林は人間の生命にとって必要不可欠なものです。
 したがって、何かについてどうすべきかを知りたいならば、その原因を追究することです。原因を突き止めたならば、その原因を是正するよう努力することです。すべては単純なことです。私たちは、長さが23kmあり、建設するのに20年の歳月と何十億ドルもの費用がかかるサイクロトンを建設することができます。しかし、秘教を学んでいる人に聞けば、その人は答えを教えてくれるでしょう。ただで、すぐに、教えてくれるでしょう。
(シェア・インターナショナル誌2009年1・2月号)
ベンジャミン・クレーム講演会
2001年6月、アメリカ、ニューヨーク

呼びかけ

私たちの情報をウェブサイトだけで受け取る人が増え、シェア・インターナショナル誌を購読するためのわずかな費用を惜しむ人が増えていることに気づきました。

誰もがインターネットを使えるわけではないし、そうであるわけでもありません。つまり、印刷された雑誌が必要です。もちろん、それにはボランティアによる多くの作業と、制作・配布のための多くの資金が必要となります。ハイアラキーはこの仕事のためにお金を出しているという考え方があるかもしれませんが、そうではありません。シェア・インターナショナルの購読料は、私たちの活動を維持し、一般の人々に届けるために不可欠なものです。購読料は可能な限り低く抑えられており、雑誌は広告による補助を受けておらず、印刷代や郵送料は常に値上がりしています。

インターネット上の情報を読む読まないにかかわらず、この活動を真剣に信じるすべての人が、この雑誌を支援したいと思うことは、きっと誰もが認めることでしょう。

ご支援ありがとうございました。

編集長への手紙

次の3通の手紙は同じ人物からのものです。

希望と平和の徴

(1)2007年6月26日の、シカゴ近郊のあるホテルでのことです。夜遅くなって、私は寝る支度をして明かりを消し、大きな窓に近寄りました。カーテンを開けて窓を大きく開いて外を見ると、普通のホテルの駐車場が見えて、それからベッドに入りました。その後30分ほどゴロゴロと寝返りを打っていましたが、起き上がることにしました。するとすぐに何かに注意を引かれたのです。部屋を横切って窓へ向かうと、巨大な十字架が宙に浮かんでいるのが見えました。ピカピカに磨き上げられた黄金のようで、15階から20階建ての建物に相当する高さがあるように見えました。十字架の周囲に光の放射はありませんでした。その輝きで影になっている所もないのです。きらめきも何もなく、ただ空全体に浮かび上がっていて、私は何も考えられなくなりました。もちろんUFOではなく、力強く美しい巨大な十字架だったのです。私は窓辺に立ち、10分間ほど十字架を眺めていました。その美しさに驚嘆していましたが、『わあ』や『おお』という驚きでいっぱいになったのではなく、静けさと平穏さに満たされていたのです。その後ひどく疲れて眠気を感じたので、「私の」十字架を見てからベッドに入り、すぐに眠ってしまいました。朝早く目が覚めて窓の所へ行き、見えたのはあの同じ広々とした駐車場だけでした。何が起こったのか?  分かりません。なぜか?  分かりません。どうやって?  分かりません。十字架は私の心に刻み付けられているので、毎日欠かさず思い浮かべているのです。恐ろしかったか?  断じて違います!!  何が起きたのですか。なぜ私に見えたのですか。私にだけでしたか。迫力があったかって?  もちろん!

【ベンジャミン・クレームの師は、その『十字架』がマイトレーヤによって現されたことを確認した】

続く喜び

(2)ある晩、私は(ニューメキシコ州サンタフェにある自宅の)ベッドで仰向けになり、目を閉じて私の祈りを唱えていました。唱え終えて目を少し開き、横を向き始めた時、ベッドの足元側に男性の姿が見えたのです。彼はオフホワイトのスーツを着て、白いシャツとネクタイを付けていました。メガネをかけていてブロンドがかった髪でした。彼は実際に光を放っていて、全体がキラキラと輝いていたのです。大変に美しい微笑を顔に浮かべていて、とても温かで幸福感にあふれた、純粋な喜びの満面の笑みでした。「ライアンなのね」と呼びかけながら、毛布をどかして振り向くと、彼はいなくなっていました。すぐに彼は明らかにライアンではなく、天使だったと分かりました。しばしば彼が私の息子のロスで、会いに来てくれたのではないかと考えてきました。その出来事は数秒のことだったと思うのですが、数分間にも思えました。彼が私を見つめた時、愛と温かさに満たされていました。幸福感と充足感が何日も続きました。

【ベンジャミン・クレームの師は、その『白いスーツの人物』がマイトレーヤであったことを確認した】

超人的な力

(3)聖フランシスコの祝日(10月4日)の土曜日午後4時30分頃、市場から家に帰る途中で追い越し車線にいた時、私の車が止まってしまい、クラッチ操作ができなくなって、ニュートラルから動かせなくなってしまいました。車は車線の合流点のちょうど真ん中に止まったので、何台もの車が加速して追い越していき、私はハザードランプを点けて座席に座ったままでした。というのもスピードを出している他の車にひかれてしまいそうだったので、車から出て助けを求めることができなかったのです。数分ほど経った時、突然美しい若い女性が助手席側の窓をコツコツとたたいてきたのです。彼女は私に心配しないようにと言ってくれて、電話のあるファストフード店の駐車場までの一区画分を、私の車を押していくつもりだと言いました。ともかくも、私がハンドルを握っていると、数台の車が止まってくれました。その女性は一人で重い車を一区画の間押してくれ、少しの傾斜を上って駐車場へと到着しました。私は車を下りて、彼女に何度もお礼を言い、振り返って彼女はどこから来たのだろうと思っていると、彼女はいなくなっていました。その後、私がポケットの中の電話用の小銭を探していると、背後から彼女がやって来て、お金が必要か尋ねてくれました。少し持っていることを伝え、もう一度彼女にお礼を言いました。小銭を取り出して、再び彼女の方を向きました。彼女はどこにもいなかったのです! 私はびっくりしました。彼女を探してみましたが、いなくなっていたのです。彼女は優しさと愛に満ちた笑みを浮かべていました。彼女の身体的な存在は消えていましたが、『空気感』が私に降り注がれて、彼女の愛溢れる美しさが染み込んでくるかのようでした。彼女に数分間抱きしめられているようだったのです。

【ベンジャミン・クレームの師は、その車を押してくれた『女性』がマイトレーヤであったことを確認した】

C.R 米国、アンカレジ

時代の徴

ここに掲載されている「時代の徴」は、過去にベンジャミン・クレームによって確認されたものであるか、または確認されたものに似たもの、あるいはそれ自体が物語っている「徴」として掲載した。それらは多くの人に目撃され、彼らの希望と信の証しとなっている。判断は読者のみなさまにお任せしたい。

2021年5月25日、NASAの太陽圏観測衛星が太陽近くで写真に収めた羽根を持った巨大な物体。画像からその物体が太陽の直径に近い大きさであることが分かる。
(https://soho.nascom.nasa.gove)

フランス──6月30日午後11時25分、映画を見ている時に突然、屋外の白い光に気を取られました。窓を開けると、白い光のボールが近づいて来ました。70メートルほどまで近づくと、それは明るく閃光を放つ五角形の星に変わりました。私は天候的な現象かドローンか何かだと考え、写真を撮ろうと自分のスマートフォンを取りに行きました。動画撮影をし始めると、画面ではほぼ青に近い白いボールは、肉眼では五角形の光る星に見えました。私は撮影を続け、いくつかの静止画を撮りました。
途中でこの現象を肉眼で見てみると、星の形は消えたのですがボールの光はそのままでした。それは徐々に後退し始め、我が家から120メートルほど離れた場所で動きが止まりました。それからゆっくり動き出すと、1本の木の後ろに「隠れ」ました。私は少々混乱し、撮影をやめて座り込みました。それから10分程すると、また現象が始まりました。私はその光に魅了されましたが、今回は、最初にこのボールが消えた木の上に現れました。その現象は数分間以上続き、それから消えていきました。
(フランス、コンフラン=サントノリーヌ、Yass D-M )

奉仕―「再教育、再建設、そして変革」

マイトレーヤからのメッセージ

親愛なる友よ、このようにして再びあなたがたと共に居ることをうれしく思う。

わたしの使命は計画通りに進んでいる。すべてが順調にいけば、あなたがたはもうすぐわたしの声を聞くであろう。それまでの間、次のことを言っておく──人類は道に迷い、神が用意なされた道から遠く離れてしまった。このことを悟り、祈り求め、そして光に向かって働く者が、今日世界に多く存在する。しかし盲目で災難に向かって突っ走る者は、さらに多い。わたしの計画は、この無鉄砲な突入を止め、情勢を一変させることである。

わたしの存在が、すでに人の思考に、人の心に、変化を起こさせており、人々はこれを不思議に思っている。わたしの努力は、表面には見えないが、すでに効果をあげている。人間は再び、真理に、神である法に、心を向け始めている。

わたしに「新しい時代」への道を示させてください。もし望むならば、あなたがたのものとなすことの出来る栄光の輪郭を示してあげよう。人間は神と人とに奉仕するために創られており、正しい奉仕を通してのみ、神への道を歩むことが出来るのである。再教育、再建設、そして変革の仕事を、あなたがた自身の任務としなさい。

人間一人ひとりが燈台であり、その灯を同胞のために遠くまで照らすのである。あなたのランプの灯を明るくともし、輝かせ、道を示しなさい。一人ひとり、すべてが必要である。この世界を救済し、復旧するためのこの偉大な計画に参加するのに、小さすぎる者も、若すぎる者もいない。これをなす決意をしなさい、そしてわたしの援助があることを確信しなさい。

如何にして始めるか。あなた自身を、あなたのすべてを、世のために、至るところにいるあなたの兄弟姉妹たちのために、捧げることから始めなさい。一日たりとも真の奉仕の行為をなさずに過ごすことのないようにしなさい。そしてわたしの援助があなたに与えられることを確信しなさい。奉仕の道こそ、真なる人としての唯一の道である、なぜなら、この道は神につながる道であるから。

わたしの民は、わたしの周りに集い、わたしの呼びかけに応え、彼らが想像し得ないほどの成果をあげている。一緒に新しいより良い世界を創ろうではないか。わたしの呼びかけがあるときに、あなたがたの心は開いて、用意ができているように。わたしの祝福をあなたがたすべてに授ける。

唯一にして最も聖なる神の光と愛と力とが、あなたがたの心(ハートとマインド)の裡に在るように。この光と愛と力とが、あなたがた自身であるところのもの、神の真なる子供達となるようにあなたがたを導くように。 

マイトレーヤのメッセージ 第13信、
ベンジャミン・クレーム 伝、1978年1月19日

奉仕への召集

──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

 奉仕への召集がかけられるとき、真剣な弟子にとっては、提供されたその機会を両手で掴みとることが必要である。召集が二度繰り返されることはめったにない、なぜなら覚者たちは浪費する時間を持たないから。「多くの者が召集されるが、選り抜かれる者は少ない」という言葉があるが、それは「多くの者が召集されるが、応える者は少ない」と解釈されるべきである。

 大いなる奉仕において、さようである。選り抜かれた者のみが、大計画に仕える機会が授ける祝福を認識する。奉仕は神聖なる義務であり、弟子たちにとってこの地球上における逗留を何転生も短縮することを可能にする。多くの弟子たちがこのことを知っているのだが、最も軽い任務にさえ尻込みする。多くの者が、昔、自分がたてた誓いを忘れて、心の裡に感じる不安を無視する。覚者たちが悲しげに頭を振りながら、(召集を)待っている光(弟子たち)の中を再び捜し求めるのは、いわれがないわけではない。

 奉仕する者すべてが、自分が奉仕していることを自覚しているわけではない。魂の、覚者の呼びかけに対する彼らの反応は非常に本能的であり、彼らは躊躇することなく大胆に飛び込む。彼らは非常に非自己集中的であり、世界の必要のみが彼らの唯一の関心事である。彼らは息をするように奉仕する。しかし、時代の必要に関連した奉仕をする者は非常に少ないのである。内界にいる覚者たちは、いくらかでも大計画を知る者たちを、そして自分が優先すべきことについて健全な考え方を持つ者たちを、捜し求める。わたしたちは、強い熱意を持ち、愛と犠牲で燃え立つ心(ハート)を持つ者を捜す。そのような勇敢な者たちをわたしたちの直中に迎え入れて、喜んで奉仕の分野を提供する。そうして、わたしたちは脇へ寄って見守る。繰り返し繰り返し、彼らの当初の喜び勇んだ歩みは遅くなり、そしてためらいがちになるのである。彼らの明るい期待はあまりにもしばしば倦怠と疑いに変わり、高尚な志向は萎え、そして消滅する。

 これらの悲しい出来事の中に、信の欠乏が不気味に浮かび上がる。信なしには、永続するものは何も達成されない。ただこの特質を欠いたために、これまでに多くの有望な弟子たちが失敗した。時代を通じて、様々な教えが信の必要性を強調してきたのは、いわれがないわけではない。信は奉仕のまさにハート(中心)として考えられてきた。

 信とは、盲目的な受け入れや単に信じることを意味するのではない。それとは逆に、本当の信とは、直観が、魂の声が内的な認識を促すときにのみ生まれるのであり、あらゆる反論を乗り越えて、心(ハート)があなたに告げるのである──これは真実だ、と。その瞬間が訪れるとき、この新しく見いだした真実をしっかりと握りしめて、そして『そこに留まっていなさい』。

 妬みや疑いの声があなたを攻め立てるとき、落ち着いて自分の任務を固守しなさい。あなたの心(マインド)はあなた自身に属するものであり、何を考えるべきかをあなたに指示する権利を持つ者は誰もいないことを覚えておきなさい。
 賢明なリズムを培いなさい。それが奉仕の自然な拡大を可能にするだろう。時々思い出したように奉仕をすることを慎みなさい。なぜならそのようなやり方では、勢いはみな失われてしまう。あなたは大計画に奉仕するためにここに存在するのだということを覚えておきなさい。あなたは気づかないだけであって、それがあなたの魂の願いである。あなたが自分の魂との接触をつけていくにつれて、経験の客観化が起こりはじめる。魂は好みも欲望も持たない。その目的と一致調和するものとだけ交わる。その目的とは、進化の大計画に最大限に仕えることである。

 覚者たちの影響が学習と経験の分野を提供する時がやってくるだろう。それによって、いま門口に立っている者たちが光と知識の領域に入り、自分自身で本来の己の姿を知るだろう。多くの者が新しい時代の創造を待っている。それは現存の機構に深遠な影響を及ぼすだろう。奉仕し、そして成長しなさい。奉仕し、そして成長することがあなたの人生の基調となるべきである。

        
(ベンジャミン・クレームの師、
シェア・インターナショナル誌1991年9月号)

「あなたは確かに知っているから」

「プロアクティバ・オープンアームズ」は、海上での探索救難(SAR)に専念するスペインの非政府組織(NGO)である。このNGOはレスボス島に恒久的な基地を持つだけではなく、エーゲ海や地中海中央部で救助活動を行っている。サビナ・クレシが、本誌のためにプロアクティバ・オープンアームズのマール・サベ氏にインタビューを行った。

シェア・インターナショナル(以下SI):オープンアームズはどのようにして始まったのですか。
マール・サベ:オープンアームズは一枚の写真に応えて始まりました。それは、2015年9月にトルコの海岸で遺体で発見された3歳のアラン・クルディちゃんの写真です。当時、スペイン東岸のバダロナを拠点とする海難救助会社を経営していたオスカー・キャンプスは、その写真がメディアに出された日に11歳の娘と一緒にいました。娘はオスカーに対して、彼がライフガード(水難救助員)であるのに、なぜ海岸に亡くなった子供がいるのかと尋ねました。オスカーは自問しました。「何が起こっているのだろうか。自分はライフガードであるが、亡くなっていく子供がいても、自分は何もしていない」
 そして、彼と会社のもう一人のライフガードはギリシャのレスボス島に行きました。スペインや他のヨーロッパの人で、レスボス島で何が起こっているのかを知る人は誰もいませんでした。彼らに分かったことは、想像よりもはるかに酷いものでした。そこには、NGOや政府関係者など、人々を救う人は誰もいませんでした。このことがはっきりと分かったのは、2015年10月28日にギリシャで最悪の難破事故に直面した時でした。400人以上の人が乗った船がエーゲ海で転覆しました。オープンアームズのわずか4人のライフガードと何人かの地元の漁師がそこに行き、乗船していた人々を救助しました。漁師は網を使って海中から人々を救出しました。しかし、多くの人が溺死してしまいました。
 ギリシャ政府は次の日、死亡者はわずか5人であったと発表しました。オープンアームズのライフガードは、それが真実でないと知っていました。彼らは人生で初めて、誰を救うかを選ばなければならなかったのです。起こっていることを世界に知らせなければならないと悟りました。もちろん、海の中では誰もいなかったので、そうしなければ誰も知ることはなかったからです。そのためオープンアームズは、乗船しているジャーナリストにその任務についてすべてを語り始めたのです。コミュニケーションは活動の非常に重要な部分です。
 オープンアームズは、決してあってはならない存在です。その目標は常に変わらず、無くなることです。しかし、オープンアームズの船が外洋に出るときは、いつでも手遅れです。各国政府が関わりを持ち、移民する人々を守るべきだと思います。

オープンアームズは、決してあってはならない存在です。その目標は常に変わらず、無くなることです。しかし、オープンアームズの船が概要に出るときには、いつでも手遅れです。

S I:オープンアームズの活動中に、地中海の状況に変化はありましたか。
サベ:はい、状況は悪くなりました。2015年には、エーゲ海の状況は非常に困難でした。多くの人がギリシャの海岸に辿り着こうとしていました。オープンアームズは、毎日何千人もの人々を援助していました。そして2016年3月には、欧州連合はトルコとの間で、60億ユーロと引き換えにEUへの非正規な移民者の流入を制限する協定を締結しました。ギリシャの海岸に辿り着こうとする人の数は、すぐに1日に数千人から数十人に落ちました。オープンアームズは、必要な場合に備えて現地にチームを一つ残していましたが、必要がより大きな地域に活動を集中することを決定しました。
 地中海中央部の移民ルートは世界で最悪の移民ルートであり、当然の選択でした。わずか4カ月の内に、オープンアームズは1万5,000人以上の人々を救助しました。当時は複数のNGOから13の船が来ており、すべてがイタリアの湾岸警備隊と協力していました。これらすべてのNGOが一緒に、そして各国政府と協力してよく働きました。彼らは多くの人の命を救い、保護することができました。
 しかしながら現在では、このルートにはオープンアームズの船が一つあるだけです。なぜでしょうか。それは関係各国の政府が、基本的には政治的理由で他のNGOの活動を強制的に停止させたからです。オープンアームズは人々の命を救うだけではなく、何が起こっているのかを世界に伝えているので、政府はオープンアームズに出て行って欲しいのです。
 ヨーロッパは現在、何が起こっているのかを知りたいと思っていません。もしヨーロッパの人々が知れば、それについて何かをしなければなりません。そこはヨーロッパの海岸であり、それはヨーロッパの責任です。ヨーロッパに流入する移民を防止する条約に調印したヨーロッパの国々は、彼らが来ないようにすることにも取り組んでいます。そのため、オープンアームズは歓迎されていないのです。それは、オープンアームズがなぜ多くの困難に直面しているかという理由でもあり、その困難は年々大きくなっています。そして現在、新型コロナウイルスにより、すべてが悪化しています。移民者がコロナウイルスを持っているかもしれないという言い訳を各国政府が使用できるからです。オープンアームズは、それぞれの任務の前後で乗船するすべての人に検査を実施していますが、乗組員が次の任務を開始できるようになる前に、2週間の検疫期間を強制しています。これは、オープンアームズのすべての船に適用されます。(移民者は他の船で、または上陸後に検疫を受けます)

S I:オープンアームズが救う人々には、あらゆる年齢の人がいますか。
サベ:今はそうではありません。ギリシャでは[2015年には]様々な年齢の人がいましたが、現在では違います。オープンアームズが出会う移民者は何年も旅を続けてきた人々であって、拷問や迫害を受け、泥棒に合い、レイプされてきた人々だということを理解する必要があります。最後までやり抜く人々は最も強い人々であり、残念なことにすべての人がやり抜く訳ではありません。私たちは多くの子供を救助しており、それはもちろん悲惨なことです。オープンアームズの最後の任務では6カ月の赤ちゃんが救助されましたが、その男の赤ちゃんは2時間の心臓蘇生の末に結局は亡くなりました。残念なことに、妊娠した女性もたくさんいます。その多くはレイプされた結果です。それは狂気の沙汰であり、本当に辛いものです。

S I:オープンアームズは、より良い生活を求めて移民する人々の他に、戦争や紛争から逃れる人々にも遭遇しますか。
サベ:人がなぜ逃れるのかは、オープンアームズとは関係ありません。あなたがロンドンに行って英語を学ぶ権利があるのなら、なぜこのような人は、行きたい場所に行き、したいことをする権利を持たないのでしょうか。….

隠れたエネルギー ークリーンで健全な世界への希望

ジーン・マニング氏との対談

ジーン・マニング氏は、作家であり、新しい科学の研究者でもある。宇宙の隠れた、あるいはひょっとするとそれほど隠れていない秘密を探るという課題を自らに課している。また、物事の表層に潜むものを発見したいと考えていた。生命や自然には、表面的に見ただけでは分からないことがもっとあると感じていたからだ。マニング氏の生命に対する率直で偏見のないアプローチは、注意深く観察し、そして「もし……だったらどうなるか?」とあえて問いかけることである。マニング氏は、他の方法では理解し難いような科学もすべて非常にうまく説明する。彼女の最新作(スーザン・マネウィッチ氏との共著)『隠れたエネルギー ──テスラに触発された発明家たちと豊富なエネルギーへの気づきの道』では、読者に新しい世界を開いている。本を読めば、私たちが生きている間に、地球を浄化し、健全で調和のとれた新しく輝かしい文明を創造することができることが分かる。
フェリシティ・エリオットは2021年4月、本誌のためにマニング氏にインタビューを行った。

シェア・インターナショナル(以下S I):あなたは数十年にわたって、「隠れたエネルギー」を研究していますね。
ジーン・マニング:はい。宇宙の隠れたエネルギーや生命力を研究している最初の発明家に出会ったのは、実は40年も前なのです。

S I:この分野の研究を始めた経緯を教えてください。最初は懐疑的でしたか。
マニング:懐疑的な姿勢を保とうとしましたが、出会った発明家たちがある真理を本当に理解していると分かり、夢中になったのです。….

S I:では、私たちが「フリーエネルギー」や「隠れたエネルギー」、あるいはプラーナやエーテルと呼んでいるものが存在するのですね。他にも同様の言葉があるのですか。あなたが隠れたエネルギーと言うとき、無限のエネルギーの源を指しているのだと思いますが、もしそのエネルギーを取り入れ、利用し、扱うためのクリーンな方法を見つけられれば、すべての人に用意されている生命エネルギーを利用できるのでしょうか。
マニング:ええ。この本のタイトルには、いくつかの意味があります。あなたがおっしゃったように、古代人が「エーテル」と呼んだ宇宙の背景エネルギーを意味することもあれば、私たちの体を流れる隠れたエネルギーを意味することもあります。それは、私たちが医療の面で、その生命力をいかにして活用できるかに関係しています。
協力し合い、お互いにつながっていることを認識している人々に関して言うならば、隠れたエネルギーは相乗効果のエネルギーにも関係しています。そして、それは間違いなく、私たち一人ひとりの中にある隠れた力を指していますが、その力は物質的な世界観では決して認識できないものです。私はこれまでの人生で、人間は言われているよりもずっとパワフルで、思考の力は世界的に非常に大きなものであるということを、経験を通して理解してきました。このように、人類ができることはいろいろとあるのです。
先ほどのお話に戻りたいと思いますが、社会的不公正の多くは、私たちが使用しているエネルギー技術から物理的なレベルで起こっています。その根底にあってより重要で、私たちの思考に関係するものとして、すべてに行きわたるだけの十分な量がないという、欠乏に対する非常に強い思いがあります。そのため、あまりにも多くの人が、社会的不公平は避けられないと結論づけています。もし十分なものを持たない「あちらにいる人々」全員の面倒を見ることになれば、私たちの生活水準が低くなってしまうからです。しかし、それは現実ではありません。
宇宙は十分な利益をもたらすだけの豊かさに満ちています。私たちがまだそれを利用していないのは、「他人」に対する敵意を抱かせる「欠乏思考」があるからかもしれません。私たちは他者を自分の生活を脅かす存在と見なしているのです。豊富にあるエネルギーの観点から言えば、世界が人類に提供している、そして宇宙が提供しているものを責任を持って利用していれば、実際には誰にとっても十分な量があるにもかかわらずです。

S I:不足という考え──さらには競争、貪欲、分離という考え──がシステムに組み込まれている一方で、協力し共有するという機会が達成できそうにないほど私たちから遠く離れた距離に置かれているというのは、奇妙なパラドックスと言えます。それは相乗効果の妨げにもなっています。その一方で、現在の経済システムには、奇妙な成長神話が内在しており、有限のシステムの中で一定の経済成長が見られるというパラドックスがあります。私たちはこれが可能だと思っていますが、それが全く非論理的であるのは非常に明確です。
そして今や、他の惑星に行って、そこにある資源を利用することができるという考えが私たちの間に広まっています。あなたがおっしゃっているのは、それとは正反対で、よりクリーンで軽く、汚染の少ないエネルギー生成方法に移行しなければならないということですね。

マニング:はい。異なる技術だけではなく、異なる考え方への転換も必要です。また、より多くの製品を生産するという愚かな行為にも気をつけなければなりません。それは、自然や宇宙と調和しているという意味での豊かさではありません。国民総生産を増やし続けなければならないという考えはばかげています。それが、資源や技術の誤った使い方につながっています。一般消費者が買う商品に使われているプラスチックで地球を汚しています。責任を持つことが鍵なのです。
私たちは、豊富に持ち得るが、責任を持って使わなければならないという認識へと、考え方を変える必要があります。私たちが地球にしていることに、ただただ胸が痛みます。….

シェア・インターナショナル2021年9月号
印刷版全内容

  • 覚者より 人間の責任
    ベンジャミン・クレーム筆記
  • 今月号の内容概説
  • 視点 「貧困は政策上の選択である」
    ジェイク・ジョンソン
  • すべてのいのちとの正しい関係——選集
    Right relationship with all Life — a compilation
  • パンデミック以降、飢饉的な状態に苦しむ人々が6倍に増加
  • 奉仕——「再教育、再建設、そして変革」
    マイトレーヤのメッセージ 第13信
  • 奉仕への召集
    ベンジャミン・クレームの師
  • 地球のバイタルサインが危険な「転換点」に到達しつつある
    ジュリア・コンリー
  • 青年活動家が国連初のフード・システム・サミットを実現する
  • 「あなたは確かに知っているから」
  • 時代の徴
    「霊的使命を帯びてここにいる」
  • フクシマから10年——第二部
    M.M.
  • 隠れたエネルギー ークリーンで健全な世界への希望
    ジーン・マニング氏との対談
  • フランシスコ教皇:分け与えること
  • 「編集長への手紙」希望と平和の徴 他
  • 読者質問欄 回答 ベンジャミン・クレーム

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