シェア・インターナショナル誌のオンライン版では、印刷版からの抜粋を紹介しています。各オンライン版には、ベンジャミン・クレームの師による完全な記事が含まれています。幅広いトピックをカバーする他の記事のほとんどは抜粋です。オンライン版には通常、Q&A、読者からの手紙、マイトレーヤ臨在の徴の写真も含まれています。
印刷版の目次は、ページの下部をご覧ください。
ベンジャミン・クレームの師よりの記事
シェア・インターナショナル誌の創刊以来、ベンジャミン・クレームの師は、執筆された時だけでなく、世界情勢に応じて適切な時に掲載される記事を提供してきました。以下の記事は 1987 年に書かれたものですが、マイトレーヤのメッセージ 第101信 と同様に、世界の現在の危機の理由の核心を突いています。これを以下に転載します。 どちらも基本的な問題と解決策を強調しています。 「分かち合いが欠けているのに、どうやって人間は生き続けることができるのでしょうか?」マイトレーヤはこう述べています。「世界は正義を求めてうめき声を上げています。 今日の人間の問題の本当の理由は、正義と愛の欠如にあります。」 確かに、私たちはもはや無視することのできないアドバイスです。
分かち合いの弁護論――覚者より
人類が大いなる決断をしなければならない時が間もなくやって来るだろう。至るところで分離分裂に悩まされている今日、人類を取り巻く多くの問題に対して新しい対処の仕方が見いだされなければならない。そのような新しい対処なしには、不気味な未来が人類を待つことは疑いない。
歴史上、現在のような状況や条件が地上に存在した時はかつてなかった。地球上にこれほど多くの魂が共存したことはなかった。グループ間の不和分裂がこれほど痛ましいものであったことはなかった。今、人間が握っているような大きな破壊の力を、人間はかつて支配したことはなかった。これは、地上のすべての王国の生命を破壊する力を人間に与える。そのような破壊の恐れがあるとき、人はよく吟味し、新しい進み方を案出しなければならない。
可能な限りのすべての方法の中で、いまだ試みられていないことが一つだけ残っている。人間の歴史を通じて、一つの単純な答えを人間は把握し得なかった。分かち合いの原則が、人間の必要に応え、多くの問題を解決する唯一のものである。なぜなら、それは神ご自身の計画にとって根本的なことであるから。分かち合わなければ、人間は己の神性を否定し、未来のすべての災いを貯えることになる。分かち合わなければ、邪悪な無秩序が君臨し、人間の生得の権利である神の正義は人間から差し控えられるであろう。分かち合いのみが、同胞愛という神の計画を確立し、分離という罪悪を世界から取り除く機会を提供する。
分かち合いを欠いて、いかに人間は存続し得るだろうか? 分かち合いなしに、いかに生き延びることを望み得ようか? 国家間の現在の不均衡はあまりにも大きく、運だけでは人間を見届けるに十分でない。致命的な病──分離と貪欲──は地上に蔓延し、治療の効果をあげるには徹底的な手段を要する。
外的な混乱にもかかわらず、単純な治療が手近にある。長いこと引き延ばされた人類の試験はほとんど終わりにきている。人間をいまだ奴隷の身分に縛りつけている勢力に向かって勢揃いした光のハイアラキーが、彼らの歩んできた道をもう一度引き返し、真理の旗印のもとに共に立つ。
マイトレーヤの使命は分かち合うことを人間に訴えることで始まる。人間の心(ハート)を知るマイトレーヤは、人間の選択を、そして彼らが必要な変化を起こす用意があることを確信しておられる。「人間は生きるか、死ぬか」とマイトレーヤは言われた──人間が分かち合うことを選び、そして生き、彼と共により良い未来を創造するだろうと、十分に承知しながら、言われたのである。
現在まで、人間が問題解決のために行ってきた努力はすべて、現存の機構を維持することに向けられてきた──それらがいかに不公平なものであるかが証明されているにもかかわらず。至るところにある不和分裂が解決を叫び求め、正義の法が適用されることを待つ。
彼らの指導者たちが言い争うのを聞きながら、恐怖が多くの者の心を捉える。彼らの指導者たちを後方に置き去りにする時がやって来つつある。人間は自由への呼びかけに目覚めつつあり、世界を正すために真のリーダーシップのみを必要とする。マイトレーヤは道を示し、人間を同胞愛と正義に導くためにやって来られた。彼の賢明な指揮のもとに、新しい時代が始まり、人間の真の神性が顕示されるだろう。分かち合いと協力の手段が確立され、このようにして神の計画は成就されるだろう。
これらの記事は、ハイアラキーの上級メンバーである覚者によるものである。彼の名前は秘教界ではよく知られているが、まだ明かされていない。マイトレーヤの出現に関する主要なスポークスマンであるベンジャミン・クレームは、覚者と常にテレパシーでコンタクトをとっており、彼に記事を口述していた。
覚者による他の記事を見る
マイトレーヤからのメッセージ 第101信
マイトレーヤからのメッセージ第101信
1980年3月26日
親愛なる友よ、再びこのようなかたちで、あなたがたと共に居ることをまことにうれしく思う。
もうすぐ、我が友よ、あなたがたはわたしを見る。
昔の兄の再来を、あなたがたは実際に、目撃する。
かくして神の計画が成就されるのを見るのである、
なぜならわたしは、神の命令によってここに居るのであるから。
同じように、人類自身もわたしを呼んだ、
そしてわたしは喜んでその呼びかけに応えたのである。
正義は、行われねばならず、必ずや、行われるであろう。
世界は正義を切望する。
正義と愛の欠如こそが、今日、人間を取り巻く問題の真の原因である。
これらの聖なる様相が、もし明日にでも施行されるならば、
新たな楽しさが、あなたがたの生活を彩るであろう。
愛と公平なる分かち合いというありがたい贈物は、神から出づるものである。
それを正しく実践することによってのみ、神を識ることができる。
人々にこれを教えなさい、我が友よ、
それは、偉大で単純な真理を教えることになる。
人は、わたしを見るとき、素朴なそして義にかなった男を見るであろう。
神を識るものはすべて、この特性を顕している。
そのような特性を持つ者の中に、わたしを探しなさい。
いまやわたしの臨在は確立された事実であるから、
わたしは人間の問題をより明確に見ることができる。
それらは多様である、我が友よ、しかし一つの単純な原因から発している。
単なる愛の欠如が、今日の人間の苦悩の根源である。
これこそが、人の聖なる素質の顕現を妨げている。
神の様相のすべては人の裡に在る、しかし愛がなければ苦悩のみ生じる。
長い間、我が友よ、あなたがたはこのことを知っていた。
以前に、何度も愛の必要を聞いた。
にもかかわらず、その聖なる様相が、あなたがたの生活の中に欠けている。
愛を通して神に至る単純な道を示すために、
愛の技術を教え、
愛と正義とを通して前進する道を教え、
人と人との間の正しい関係、そして人と神との間の正しい関係を教えるために、
わたしはやってきたのである。
だから、あなたがたがこの素朴な男を見るとき、彼を認知しなさい。
そして彼を兄弟と呼びなさい、
なぜならわたしはすべての人間の兄弟として現れるのであるから――
あなたがたの手を取って、御父のもとにお連れしよう。
あなたがたの未来のすばらしき光景を見せ、
あなたがたの裡に、奉仕しようとする意志を確立し、
あなたがたと共に真理の都を、愛の宮殿を創り、
あなたがたを前方へと導き、神のもとへ連れて還るために、わたしは現れる。
唯一にして最も聖なる神の光と愛と力とが、
あなたがたの心(ハートとマインド)の裡に、今顕されるように。
それによって、あなたがたの本源に、わたしと共に還れるように。
読者質問欄(抜粋)
世界中のあらゆる講演において、そして生涯のほぼ毎日、ベンジャミン・クレームは広大な範囲に及ぶ大量の質問を受けました。この大量の記録から、過去の年月にベンジャミン・クレームと彼の師である覚者によって提供された回答を掲載したいと思います。
Q 大宣言の日の後、人類が変化すると、宗教は崩壊するのですか。
全く違います。その反対です。しかし宗教は新しくなり、若返り、純化されるでしょう。古いドグマや教義はすべて宗教から取り除かれるでしょう。新たな生命と活力を持ち、人々のために新しい純粋さと現実性を持つようになるでしょう。そして進化し続けるでしょう。
しかし、様々な宗教の中から次第に人々は神への新しいアプローチに引き寄せられるでしょう。それは新しい宗教と呼ぶことはできません。なぜなら信仰に基づいていないからです。それは信条に基づくものではありません。それは進化の科学であり、進化の過程の底にあるその科学に十分な関心を持つ人々がそれによって、マイトレーヤを通して、私たちが神と呼ぶものは私たちを超えたところ、空中、宇宙、私たちの周りのすべてに存在するという理解に至るでしょう。実際に、神が存在しない場所はありません。それが、神が存在するすべてです。しかし、マイトレーヤを通して、多くの人々は様々な宗教から引き寄せられ集合し、神への新しいアプローチを見いだすでしょう。それは、神と私たち各々の中にある神は同じ一つのものであるという認識です。私たちに内在する神性と私たちが神と呼ぶ超越的なものの間には分離や違いはありません。ですからもしそれを宗教と呼ぶならば、それが来るべき時代の宗教でしょう。
しかしまだ長い間は様々な宗教がその純化された状態で続くでしょう。例えば、イエス覚者は、至るところのキリスト教団体の長です。彼の仕事は、これらの団体から、今日までキリスト教の多くを支配している人間のつくった教義やドグマを取り除くことです。
Q 魂が転生するのは、受胎の時ですか、誕生の時ですか。
実際、どちらでもありません。魂は赤ん坊の肉体のために器を準備します。魂はそれをエーテル肉体の中に設置し、それが次第に固い物質体になります。およそ第4週に、魂は将来の赤ん坊が第4週から5週になる頃にその物質に生命を与えます。
呼びかけ
私たちの情報をウェブサイトだけで受け取る人が増え、シェア・インターナショナル誌を購読するためのわずかな費用を惜しむ人が増えていることに気づきました。
誰もがインターネットを使えるわけではないし、そうであるわけでもありません。つまり、印刷された雑誌が必要です。もちろん、それにはボランティアによる多くの作業と、制作・配布のための多くの資金が必要となります。ハイアラキーはこの仕事のためにお金を出しているという考え方があるかもしれませんが、そうではありません。シェア・インターナショナルの購読料は、私たちの活動を維持し、一般の人々に届けるために不可欠なものです。購読料は可能な限り低く抑えられており、雑誌は広告による補助を受けておらず、印刷代や郵送料は常に値上がりしています。
インターネット上の情報を読む読まないにかかわらず、この活動を真剣に信じるすべての人が、この雑誌を支援したいと思うことは、きっと誰もが認めることでしょう。
ご支援ありがとうございました。
編集長への手紙(抜粋)
本号に掲載された手紙は、最近起きた出会いについて述べられており、したがってベンジャミン・クレームの師によって確認されていません。手紙の書き手たち自身の直観的反応に加えて、そのような体験を熟知していることから生まれる確信が、こうした出会いは個人的に、また一般的にも重要で意義があると判断できる自信を与えています。
個人に関連していると特定されるような手紙もあれば、すべての人々に希望や鼓舞をもたらすことでそれ自体が語るものもあります。これらの手紙は読者の考慮のために提供されています。
マイトレーヤ以外に誰が
編集長殿
2020年3月13日、私は親しい友人とその人の自宅で会話していました。私たちはこの時期の、コロナや株式市場、難民や生態系についての、多くの出来事について話をしていました。私たちは競争と利己性から協力と分かち合いへの、世界的規模の変化が今必要だとはっきりわかったのです。
会話の中のある時に私が、「こうした全部の出来事を通して、マイトレーヤは活気づけて……」と言いかけました。私はちょうどマイトレーヤのとてつもないエネルギーや、統合の大聖と仏陀によってオーバーシャドウされていることを話そうとしていたのです。けれども『活気づけて』という言葉を言うのがせいぜいでした。即座に友人は息をはずませて、ほぼ同時に私もそれに続きました。数分間話せなくなってしまったのは、非常に強力なエネルギーのうねりを私たちが分かち合っていたからでしたが、マイトレーヤが応えてくださったことがわかり過ぎるほどで、他に誰がこのようなことをこれほど強力に行えるでしょうか。
それはまるでマイトレーヤが私たちに、「その通り、私はこのことの直中にいる、そしてまさしく人類を正しい行動へと活気づけている」ことを明らかに示されたように感じました。それは全く思いがけない応答でした。彼の存在と助けがこの緊急の時にあるという徴によって、私たちは大変勇気づけられました。
匿名希望
オランダ
人類は目覚める
編集長殿
2020年4月3日の金曜日の午後早く、室内ベランダでの午後の昼寝の最中に、突然物音(私の携帯へのショートメールのメッセージ受信の音)が聞こえました。
私は起き上がり、目を開けました。居間とベランダの間にある窓に、ナイロビのマイトレーヤのような格好の人物のシルエットが見えて、彼の腕は「イエス・キリストの聖心」の彫刻か絵画にあるように伸ばされていました。
それは長く続きませんでした。信じられないような思いだった他には、何も覚えていないのです。その人物はマイトレーヤだったと思います。
T・D
ベルギー、ナミュール州ジャンベス
保護
編集長殿
私が5歳か6歳頃に、ポルトガルのリスボンにある自分の部屋にいた時、幾晩かにわたって大変に柔らかで心地よい青と白の光が、天井の一番上の角から私に向かって輝いたため、私は目が覚めました。
部屋の中のベッドの近くには誰かがいるようで、その人は胸と頭だけが見えるようにして、私を守っているように思えました。現在でもいまだにこの光が私の周りにあるのが見えて、まるで光が非常に小さな場所に集中しているかのようです。
この体験は本物ですか。ベッドの近くにいた人物は誰で、なぜそこにいたのですか。この輝く光には何か特別な意味がありますか。今でも見える輝く点は、幼い頃に見た光と同じ種類のものですか。
A・S
フランス、モントルイユ
【ベンジャミン・クレームの師は、その体験と光が本物であり、『人物』あるいは『誰か』が実際にイエス覚者であったことを確認した。それは保護の徴であった。また現在見える輝く点は、子供の時と同じ光である】
移動の体験
編集長殿
1991年頃、私は仕事をしていたタラ・センターから車に乗ってベンチュラ高速道を通って帰宅していました。その高速道は非常に混んで渋滞している道路なので、私は何とか左の車線に入ろうとしていました。不意に、見えていなかった車が私の真ん前にいて、衝突するとわかりました。突然私の車がまるでスローモーションで動いたように感じられて、それは巨大な手がゆっくりと車を隣の車線に押してくれたかのようでした。私が目を開けると私の車は別の車線にいて周りに車はありませんでした。マイトレーヤが実際に私の車を動かされたのか教えていただけますか。
P・Z
米国、カリフォルニア州
【ベンジャミン・クレームの師は、そのとおり、マイトレーヤが車を移動させたことを確認した】
時代の徴
ここでは、編集部にとって「希望の兆し」であり「時代の兆し」である現象を紹介します。幸いなことに、ベンジャミン・クレーム師によって本物であると確認された現象のストックは、現在かなり多くあります。しかし今後は、確認されていないものも紹介する予定です。私たちは、それぞれの「奇跡」または「徴」の現象において、可能な限り徹底的に調査することを約束し、過去にベンジャミン・クレームの覚者から常に提供されていた確認や、追加情報を現在利用することができないため、判断は読者のみなさまにお任せします。詳細については、入手可能な場合は、写真のキャプションに記載されています。
世界中で目撃されるUFO
現在、メディア報道はほぼ新型コロナウイルス危機について集中しているため、特に最近、奇妙な自然現象のニュースが見出しとなることは注目に値した。不思議な光の現象がスペイン、イギリス、メキシコ、アルゼンチン、エクアドル、そしてオランダの上空で目撃されている。2020年3月下旬から4月上旬にかけての目撃情報は非常に数多く、絶え間なく続いており、それらはメディアに届いている。スペインでは、読者の目撃談が投稿され、またビデオ撮影されたものが共有されている。数人は、眩しく輝き、色を変えながら点滅する物体に続いて言及しており、それは空中で不安定な動きを見せ、時には30分から40分もの間、可視可能なものであった。

普通でない明るい光がブラバント中央部および東部の伝導瞑想グループメンバーに目撃された。
(オランダ、ワールレ在住 A・v・N氏提供)

これらの「星のような」物体はオランダ、アムステルダム上空で撮影された。高速で連続して色を変化させた。
同じ物体の写真

本誌通信員より
いかなる犠牲を払ってでも──次にやって来る(津波のような)波(抜粋)
リュック・ギロリー
“いかなる犠牲を払ってでも”。これは、金融市場を救おうとする際に世界中の主要中央銀行が公にふれ回った新しい標語である。 この表現の作者は、遡ること2012年、時の欧州中央銀行(ECB)会長を務めていたマリオ・ドラギ氏であると言われている。2008年の金融崩壊の余波で、ユーロ通貨は前例のない危機を経験していた。その時ドラギ氏は、他の対策はさておき、ユーロ圏における無制限の国債購入計画を発表した。それは彼が「いかなる犠牲を払ってでも」ユーロを救おうと決意していたからである。
Covid 19(新型コロナウイルス)と中央銀行
新型コロナウイルス危機が、世界経済に「GDP(国内総生産)のほんの数%」の損害をもたらすだろうという政府による最初の発表であったが、世界が深刻な景気後退を経験する可能性がすぐに明らかになった。金融市場が暴落し始めたからだ。例えば、フランスのCAC40(時価総額上位40銘柄を選出して構成される、時価総額加重平均型株価指数)は、2020年3月22日現在、2020年2月19日のピークから、37%下落した。同じことがウォール・ストリートのダウ平均株価でも起こり、同じパニックの波が世界の金融市場全体に波及した。

これまで沈黙していた欧州中央銀行(ECB)、連邦準備制度理事会(FRB)、日本銀行などの中央銀行が突然、恐怖の中で目を覚まし、彼らのお気に入りである「量的緩和」という異例の戦術を含む強力な措置を発表した。欧州中央銀行(ECB)が、7,500億ユーロの国債およびその他の公債購入プログラムを発表したのに対し、連邦準備制度は「量的緩和の無制限プログラム」を制定し、財務省長期債券、住宅ローン、地方債、短期ローンなど
──ほとんどすべてを購入する準備を整えている。銀行による流動性への無制限のアクセスは、北米、ヨーロッパ、英国、日本、オーストラリアの中央銀行の協議事項であった──そして次はどの国になるかは誰にも分かっていない。
・・・
25年間の社会福祉予算の財政引き締め政策は、病院の能力不足、および、感染が全国へ広がるような状況の場合には絶対に必要となる有資格者、設備、食糧などが不足することを暴露した。エボラ出血熱、SARS(重症急性呼吸器症候群)、H1N1(新型インフルエンザ)、その他の伝染病の発生規模はすべてやや小さかったが、医療への資本投下を正当化するに値するほど十分なものとは見なされていなかった。
現実をありていに言えば、「社会的資産」ではなく「社会的コスト」と見なされる医療予算に対しては、市場勢力、特に金融市場が政府に予算制限を押し付けてきたというのが事実である。普通の人々のこの点の認識は間違いなく非常に異なっており、現在の新型コロナウイルス危機は、きちんとした設備の整った健康管理システムを要求する権利に多くの私たちの仲間、世界市民を目覚めさせるだろう。崩壊する金融市場を支えるために、もし中央銀行が債券、株式、負債を買い戻すのに何十億というユーロまたはドル資金を、何もない所からつくり出すことができるなら、人々に健康管理やその他の重要なサービスのためのお金を確実に生み出すことができるはずである。
・・・
現在、すべてのメディアの焦点は新型コロナウイルスのみであるが、飢餓と極度の貧困との闘いの最前線では、毎日が津波のような状況であることを忘れてはならない。世界食糧計画(WFP)によると、2018年には約8億2,000万の人々が飢餓に苦しみ、20億人以上が中程度のまたは重度の食糧不安にさらされている。
私たちはシェア・インターナショナル誌の読者として、覚者たちによって鼓舞された「民衆の声」が、私たちの生活、特に経済、通貨、財政システムに深遠で必要な変化をもたらすような、世界の主要な力になることに私たちは気づいている。疑いもなく必要な変化を要求する声が多く上がるだろう。疑いもなく、マイトレーヤご自身がその運動の最前線に立たれるだろう。「いかなる犠牲を払ってでも」、今こそ人類と地球を救うためのあらゆる対策を講じる時である。それを「グリーン・ニュー・ディール」、または「グリーン・グローバル・マーシャル・プラン」と呼ぶにせよ、世界経済を変革するためには、まさしくそうしたレベルの巨大な努力が必要であろう。
(Le Monde;Mediapart、仏; UNCTAD News)
危機から生まれる親切さ
ワンジャ・アムリン
世界中の政府がCovid-19(新型コロナウイルス)に対する「戦争」を宣言し、かつてないほどの集団的国家的努力を求めている。その一方でウイルスは公共生活の多くを停止させ、現在の情勢は第二次世界大戦と比較される。どちらも全人類に影響を与える危機であり、どちらも人類は一つであり解決策はただ一つであることを示している。
・・・
新しいもののビジョン
しばしば良い方向での、根本的でシステマチックな変容の段階を用意するには、厳しい危機の時期が必要であることを歴史は示している。例えば、1918年のインフルエンザの世界的流行は、多くのヨーロッパ諸国の国家医療サービスの創設を助けた。大恐慌と第二次世界大戦という二重の危機は、現代の福祉国家へと導いた。しかし、9/11のテロ攻撃や2008年の経済崩壊に対する反応から苦痛と共に学んだように、危機はまた社会を暗い道に導くこともある。
コロナウイルス危機の規模は非常に大きいので、より大きな善のために社会をつくり替えると共に、過去や今後の状況に対して全く準備ができていなかったという過去の過ちから学ぶ機会を私たちには得ている。私たちがこの問題を一緒に分かち合い、社会を富や地位を求める競争的な個人の集合以上のものと見なすときに初めて、この巨大な問題を解決することができるだろう。他の方法は試みられたが、失敗した。
より多くの人々が異なる考えや経験の関係を理解し、行動する用意ができている。彼らは世界中の草の根運動の背後にある駆動力である。彼らは、実現可能であると自分たちが信じる新しい文明のビジョンに活力を与えている。彼らは、あらゆる社会的な病に対する解毒剤であり、私たちが手に入れようとしているより人間的な未来の建設者である。
シェア・インターナショナル2020年5月号
印刷版全内容
- 覚者より 分かち合いの弁護論
- マイトレーヤからのメッセージ 第101信
- 視点 この物理的に離れた時代に一つになろう
デビッド・スズキ - 今月号の内容概説
- 最低所得保障を実現するのは今 エリッサ・グラーフ
- 変化、愛、和合の必要性 グラハム・ピーブルズ
- 50個のサンドイッチ――アメリカでホームレスの人間性を回復する
ジェイソン・フランシスによるジャスティン・ワイルダー・ドーリング氏へのインタビュー - 危機から生まれる親切さ ワンジャ・アムリン
- 「私たちは最も弱いものと同じ程度にしか強くはない」
アントニオ・グテーレス氏が世界へ訴えかける - 時代の徴 世界中に溢れる奇跡 世界中で目撃されるUFO
- 回復力 ドミニク・アブデルヌール 商業至上主義と市場のフォース
- 正義と和合 一選集 Justice and Unity — a compilation
- “いかなる犠牲を払ってでも”——次にやって来る(津波のような) 波 リュック・ギロリー
- 編集長への手紙 マイトレーヤ以外に誰が 他
- 読者質問欄 回答 ベンジャミン・クレーム
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