シェア・インターナショナル 2021年6月号

シェア・インターナショナル誌のオンライン版では、印刷版からの抜粋を紹介しています。各オンライン版には、ベンジャミン・クレームの師による完全な記事が含まれています。幅広いトピックをカバーする他の記事のほとんどは抜粋です。オンライン版には通常、Q&A、読者からの手紙、マイトレーヤ臨在の徴の写真も含まれています。

印刷版の目次は、ページの下部をご覧ください。

シェア・インターナショナル誌の創刊以来、ベンジャミン・クレームの師は35年近くにわたって毎月記事を提供してきました。これらは書かれた時点だけでなく、世界情勢に応じて適切な時に掲載されることを意図していました。

contents

――覚者より 協力の術

シェア・インターナショナル誌の創刊以来、ベンジャミン・クレームの師である覚者はほとんど40年近くにわたって、毎月記事を提供してこられた。協力という言葉は覚者の四つの記事のタイトルに含まれ、他の記事にもよく出てくる。しかし、分かち合いと同様に、それは依然として、私たちがまだ試みていない解決策である。

協力の術

──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

 人間は、今日彼らが直面する問題の重大さをますます理解しはじめている。政治、経済、社会のすべての前線において、これらの問題はどんどん増大し、大きな頭痛の種になり、彼らに悲しく頭を振らせる。これらに加えて、自然とその資源に対する人間の軽率な態度が生じさせた環境の問題があり、人類の未来はますます暗澹としている。人類の生命が危機にさらされており、手遅れにならないうちに何か抜本的なことをしなければならないという認識が目覚めつつある。
 事実、人間は自分自身を救うために一体何ができるのか。人間の福利に対する脅威を緩和するためだけにでも、どんなステップを取ることができるのか。
 答えは比較的単純である。しかし人間は、彼ら自身の条件づけられた網の中に捕らえられているので、それを本当に把握することは困難なようである。
 人は競争という毒物から自分たち自身を解き放たなければならない。それがグラマーであることに気づかなければならない。実際そうなのであるから。そしてすべての人間の一体性を悟り、「全体的な善」のために協力を喜んで抱きしめなければならない。協力と正義(公正さ)のみが人間を、彼ら自身がつくり出す大惨事から救うだろう。協力と正義のみが彼らの未来を保証するだろう。これがそうであることを考慮するならば、人間は、救済への鍵として協力を受け入れる以外に選択肢を持たない。……
(シェア・インターナショナル誌、2000年9月号)

協力

──覚者より
ベンジャミン・クレーム筆記

 人類は今日、まさに未来への偉大なる飛躍をせんとしている──その未来において人間の本質的に聖なる特性が顕示されるだろう。人間は知らないかもしれないが、完全なる大人として、その未来を形づくる知識と力の受託者となるためのテストに合格したのであり、そして合格しつつあるのである。
 現在は、人類種族の案内人の内的視覚にのみ、このリアリティーは明瞭であるが、それはまことであり、来るべき時のために良い兆しである。今日人間が集う所には、新しい危急感が、この惑星とその王国の福利に対する新しい責任感が見られ、また感じられる。
 生存と進歩のための苦闘に永劫の時を費やし、やっと今、人間は成熟したと言える──人間自身にはまったく隠れていて見えないが、わたしたちにはその成熟さが認識できる。
 今や人類の進歩にとって重要な前進への機会が訪れ、その速度と達成においてこれまでのすべての前進をはるかに凌ぐものである。今まではゆっくりした着実な進歩が望ましく、またその方が好ましかったのであるが、新しいダイナミックなリズムがつくられつつあり、その勢いが人類を全世界的な変化の波に乗せて未来へと押しやるだろう。今日の分裂した世界の緊張はあまりにも大きく、方向の急速な転換のみが破局を防ぐであろう。この急速な変化に適応するには、多くの者に問題を生じさせることは疑うべくもない。しかし、それよりはるかに多くの者たちは、これらの変化を新しい人生への機会として喜んで迎えるだろう。
 舞台の背後にいるわたしたち労役者は、人類がその機構の根本的変容を始動させることに自信を持っている。それはもはや人間の必要に応じ切れず、新しいものの出現を阻む。わたしたちは見守り、導き、すべてを監督する。少しずつ新しい意識が人類を彼らの内的要求に目覚めさせている。古い競争心はなかなか死なないが、それにもかかわらず、新しい協力の精神もまた見え始めている。これは未来への吉兆である。なぜなら協力によってのみ、人類は生き延びられるだろうし、協力によってのみ、新しい文明が築かれるだろう。人類は彼らの神性の内的真理を知り、それを具現することができる。
 協力は正しい関係の自然の結果である。正しい関係はまた賢い協力に伴う。協力はグループの努力のすべての成功への鍵を握り、聖なる善意の顕われである。協力なしには、長続きするものは何も達成されない。というのは、協力は多種多様の見解の統合をもたらすからである。
 協力は和合のもう一つの言葉である。和合と協力がすべての人間にとっての未来への跳躍台であり、達成への保証である。人類の裡に偉大なる力の貯蔵池が未開拓のまま横たわっており、協力の魔術によって解き放たれるのを待つ。
 競争は自然の秩序に無理を強いる。協力は人間の内なる善意を解き放つ。競争は自己のためのみに関わり、他方、協力はすべての者の最高の善のために働く。
 競争はすべての罪の起源なる分裂に導く。協力は唯一の聖なるいのちの多色の糸を混ぜ合わせ融合することを求める。
 競争は人間を絶壁に導いた。協力のみが道を見いだすのを助ける。
 古い時代の後ろ向きの者は競争を好む。新しき時代の者は聖なる協力を喜んで抱擁する。
 世界の人間は二つの種類に分けられる──競争する者と協力する者とである。
 心(ハート)から競争のしみを洗い浄めなさい。心(ハート)を楽しい協力に開きなさい。 (シェア・インターナショナル誌、1984年12月号)

読者質問欄

世界中のあらゆる講演において、そして生涯のほぼ毎日、ベンジャミン・クレームは広大な範囲に及ぶ大量の質問を受けました。この大量の記録から、過去の年月にベンジャミン・クレームと彼の師である覚者によって提供された回答を掲載したいと思います。そのいずれもこれまでシェア・インターナショナル誌に未掲載のものです。

Q:死ぬのはそんなに悪いことですか。キリスト[マイトレーヤ]は、惨めな極貧の中に生きるよりも死ぬのが悪いことだと考えるのですか。

A:彼がその区別をしているとは思いません。彼は死ぬことや惨めな極貧を重んじません。彼は存在を見、苦しみを見ます。もしあなたがキリストのハートの中を見ることができたら、何を見ると思いますか。私がその質問をしたら、人々はまばゆい黄金の光や天国の安らぎと栄光や至福であると言います。全く違います。キリストのハートの中をあなたが見ることができたら、あなたは一瞬も耐えることができないでしょう。それはあなたにとって恐るべきものでしょう。それは耐え難いものでしょう。今日のキリストのハートをあなたが見たら気が狂うでしょう。彼は悲しみの男です。彼の悲しみは、私たちの悲しみです。彼と私たちの間にはいかなる分離もありません。彼が人類を見るとき、分離なしにそれをハートの中で経験します。彼が見るのは私たちの痛み、苦しみ、憤懣、怖れ、絶望、悲しみ、憎しみです。そのすべてがキリストのハートの中にあります。それゆえに彼は、人類への愛からこの世に戻って来られたのです。それを変え、浄化し、エゴ、痛み、苦しみ、憤懣を取り除くためです。キリストは一瞬一瞬それと共にあります。
 ですから、彼は生きることと極貧と死と惨めさと飢餓の間を区別するでしょうか。いいえ。それはただの惨めさであり、ただの痛みであり苦しみです。その苦しみに対して、愛の主は反応されます。私たちが反応するよう鼓舞することができることを望み、信じておられます。彼が「無辜なる者たちの虐殺」と呼ばれるこの冒涜を世界から永遠に取り除き、途上国で何十億もの生命が惨めな貧困の中にある状況をなくすことを望まれています。

Q:第三世界の人々は彼らのカルマ的負債のために苦しんでいるのですか、それとも彼らは私たちの貪欲と利己主義のために苦しんでいるのですか。

A:単に彼らが生まれた場所が別の場所ではなかったというだけの理由です。もし私たちがアフリカに生まれたとしたら、私たちが餓死していたでしょう。そこに生まれたという結果以外の意味のカルマはなく、前世での悪行の結果ではありません。そのように信じる人は決して飢えたことのない人です。
 これを見ている人の多くは、これらの人々が餓死するのは彼らのカルマであり、彼らに食料を与えればカルマの法則を乱すことになると信じています。このように考えることができるのは、一度も飢えたことがなく、意図した場合を除いて人生の中で食事を欠いたことがない人だけです。
 世界で人々が飢えているのは、私たちが資源を独り占めしているからです。それがすべてです。すでに述べたように、私たちが第三世界から神の息子や娘としての彼らの権利を奪うとき、私たちは毎日否定的なカルマを生み出しているのです。(ロサンゼルス、1987年)

編集長への手紙

シェア・インターナショナル誌には、未掲載手紙の保留分が多数あり、それらはベンジャミン・クレームと彼の師によって、覚者方あるいは「代弁者」との本物の出会いであると確認されたものである。その他の掲載された手紙は新しいものであり、覚者が関わっていたかどうかを確認すること、もしくは示唆することもできないが、読者の考慮のために、これらの手紙は提供されている。

ある『大学生』による喜びの教訓

編集長殿
 1995年頃、私は修士号取得のために、ロサンゼルスのカリフォルニア州立大学へ戻りました。ある日の午後遅くの日没前に、伝導瞑想に参加するために車を取りに行こうと、キャンパス内を歩いていました。二人の男子学生がキャンパスの歩道を私の方へ歩いてきました。彼らが近くなった時、見上げると若い女性が、彼らのすぐ後ろを歩いてきているのが見えました。彼女は大学生の年頃で、肩くらいの茶色の髪でした。ちょうどすれ違う時に彼女が私を見て、モナリザのようにとても優しく微笑みました。
 突然、私は喜びでいっぱいになったのです! ハートが満たされ、足が地についていないような感じで、心がとてもウキウキとしていました! すぐに思ったのは、「彼女がしたように、私も微笑むだけで他の人々をこんなに幸せにできたら良いのに」ということでした。私は感激していました。
 ベンジャミン・クレーム氏は、覚者方が現れる時に必ず教訓を与えると言われました。ひとつ私の学んだことは、覚者に出会ったかもしれないという徴の一つが、はっきりとした理由などなくても、突然とてつもない喜びと幸福を感じるということです。
住所氏名は非公表
米国
【ベンジャミン・クレームの師は、その女子学生がマイトレーヤであったことを確認した】

心のこもった感謝

編集長殿
 私はもうすぐ91歳になりますが、シェア・オランダ誌(シェア・インターナショナル誌オランダ語版)の購読を更新しています。
 この月刊誌をとても楽しんでいるのです。
 アーケイン・スクールの通信講座を7年間続けましたが、夫が病気になったため、やめなければなりませんでした。
 私が生きている限り、月刊誌の購読を続けるつもりです。
 私の心からの誠意を込めて、編集者とチームの方々へ、皆さんの仕事と献身にお礼を申し上げます。
 光と愛のうちに
匿名希望
ベルギー

瞬く間に

編集長殿
 2006年9月にマイトレーヤの『手』の写真を見ながら、慢性緑内障の手術を両眼とも受けることになっていたので、助けをお願いしました。私の視神経の状態を考えると、ひどくストレスを感じていたのです。それから間もなく、ベッドに入って目を閉じると、私のそばに立っている地中海地方の風貌の女性の顔が見えました。彼女は小さな赤いリボンを肩までの黒髪の左右に付けていました。彼女の暗褐色の瞳が私の目に向けられました。私を見つめていた間、その瞳がずっと瞬きし続けていたような感じがしました。非常に深遠な瞳でした。翌朝目覚めた時、私の目のことも手術のことも、もはやストレスを感じていませんでした。
 もしかして、これはイエス覚者かマイトレーヤの現れだったのでしょうか。あなたのお返事を楽しみにしています。ありがとうございます。
ドミニク・ディ・スカラ
フランス、ヴィニェ
【ベンジャミン・クレームの師は、その『女性』がマイトレーヤであったことを確認した】

呼びかけ

私たちの情報をウェブサイトだけで受け取る人が増え、シェア・インターナショナル誌を購読するためのわずかな費用を惜しむ人が増えていることに気づきました。

誰もがインターネットを使えるわけではないし、そうであるわけでもありません。つまり、印刷された雑誌が必要です。もちろん、それにはボランティアによる多くの作業と、制作・配布のための多くの資金が必要となります。ハイアラキーはこの仕事のためにお金を出しているという考え方があるかもしれませんが、そうではありません。シェア・インターナショナルの購読料は、私たちの活動を維持し、一般の人々に届けるために不可欠なものです。購読料は可能な限り低く抑えられており、雑誌は広告による補助を受けておらず、印刷代や郵送料は常に値上がりしています。

インターネット上の情報を読む読まないにかかわらず、この活動を真剣に信じるすべての人が、この雑誌を支援したいと思うことは、きっと誰もが認めることでしょう。

ご支援ありがとうございました。

時代の徴

ここに掲載されている「時代の徴」は、過去にベンジャミン・クレームによって確認されたものであるか、または確認されたものに似たもの、あるいはそれ自体が物語っている「徴」として掲載した。それらは多くの人に目撃され、彼らの希望と信の証しとなっている。判断は読者のみなさまにお任せしたい。

世界中の徴

アメリカ──2020年9月7日の夕刻、コロラド州アーバダの住人が野火からの煙で赤く染まった夕焼けの写真を4枚撮影した。後ほどそれらを見返してみると、低空に円盤型の飛行物体が飛んでいる画像が2枚目と3枚目に写っていた。最初と最後の写真には写っていなかった。
(mufon.com)
アメリカ──2020年12月11日の夜、フロリダ州プラントシティーで光る飛行物体の集団が低空を縦並びに飛行しているのを一人の住人が目撃し写真を撮った。写真では見えないが、目撃者はそれが一つの巨大な物体の外周のライトであったと信じている。
(mufon.com)

参加型予算編成 都市生活への住民参加

チアゴ・スタイバーノ・アルベス

ここ数十年間、自治体の政治を庶民にとってより身近なものにするという考えが勢いを増している。いわゆる職業政治家から影響を受けた人々の間で、自分たちの声を届けるために何らかの規制や参加が必要だという認識が高まっている。これが極めて重要なのは、政治家は自分が権力の座に就くのを助けてくれた民衆そのものと距離を置くことがよくあるからである。この距離はとりわけ、社会の最も脆弱な人々にとって不利に働く。市議会や市役所の大部分を支配するいわゆる「政治ゲーム」の中で、そうした人々は結局忘れられてしまうからである。民衆の声が権力の回廊で聞こえ始めており、直接的な変化をもたらしている。これは時宜を得た傾向と運動であり、市民を政策決定過程の中心に据えるものである。

参加型予算編成──変化に向けて作用する民衆の力

人々を自分の都市の政策決定へと近づけるために創設された、規制と住民参加の最も新しい形態の一つとして参加型予算がある。こうした考えは、様々な形で応用し実施することができるものである。人々が市の予算編成にたずさわり、お金がどこに、何の事業に投じられるかを決定する権限が与えられるイニシアチブ(取り組み)や実践も含まれている。
参加型予算編成は世界中で様々な形で実施されている。市民が自由に使える自治体の予算の一部を、市民が最も適切だと見なす事業に投じる例もある。資金の投入と規制の決定が様々な形で行われている。予算財源を受けるに当たってどの活動や領域が最優先されるかを決める様々な意思決定会議にグループが参加することもある。

大まかな経緯

1980年代に、参加型予算編成はブラジルのリオグランデドスル州ポルトアレグレ市で最初に実施された。20年以上続いた軍事独裁を排除した後にブラジルで起こっていた再民主化の波の一部として、同市の地方選挙で勝利した労働者党のイニシアチブとして浮上したものである。この時点で、独裁政権が長く続いた後であったため、ブラジルで積極的な住民参加と民主主義をいかに達成するかに関する議論はごくありふれていた。参加型予算編成は、この目的のために構想されたイチシアチブの一つであった。
1990年代に、参加型予算イニシアチブはブラジルの他の場所に広がった。2012年には、これを実施した自治体がすでに200を超え、ブラジルは住民[市民]が編成する予算が世界で最も多い国となった。参加型予算プロジェクトはブラジルからラテンアメリカの他の国々、アルゼンチン、ペルー、ウルグアイ、エクアドル、カリブ海地域へと広まった。2000年代には、世界社会フォーラム(最初の会議はブラジルのポルトアレグレ市で開催)に数カ国が参加したことにより、参加型予算編成というアイディアは世界の他の地域へと広まった。ヨーロッパでは2010年に、主にフランス、スペイン、イタリアで296の自治体が実施した。アフリカでも2012年までに66から110の参加型予算が組まれ、国際機関の援助によって実施されることが多かった。アジアとオセアニアでは、ニュージーランド、韓国、中国、インドで参加型予算の事例が見られた。

ブラジル、ポルトアレグレ

最初の参加型予算編成が組まれたこの都市は、1980年代にすでに、他の進歩的なイニシアチブの舞台となっていた。ブラジルで都市運動が最も力強かった場所の一つであった。国家の再民主化に伴い、参加型予算編成は市内の一部の地域ですでに実施されていたが、労働者党が躍進するとこのイニシアチブは自治体規模へと拡大し、次の三つの主な理由から実施されるようになった。ブラジル社会の民主化を進め、除外され取り残された集団を政治制度に参加できるようにすること。自治体予算において優先順位を逆転させるという社会的目標を達成すること。最も取り残された区域や周辺地区により多くの自治体予算を割り当て、そのようにして腐敗を根絶し、公共政策の効果を高めることを目指すこと。….

結果は極めて良好である。当初は、低所得の人々など、伝統的に除外されてきた集団の政治参加の拡大につながった。時間がたつにつれて、若者と共に集会で多数派を占めるようになった女性の政治過程への参加の拡大にもつながった。労働者階級も全過程において政治的に参加し、代表者を送り込むようになった。市内で不便を強いられていた地域にはより大きな予算が投じられ、最貧困層のための住宅地や医療施設、幼稚園が設置されることになった。スラム街は舗装され、人口が多い地区のたいていの家には基本的な衛生設備が提供された。….

(https://prefeitura.poa.br/)

ヴァンダナ・シヴァのシード(種)

シェア・ギルモアによる映画評

多くの人にとってなじみのあるヴァンダナ・シヴァ博士が、美しい映像で人々を鼓舞し物事の本質に迫る、新しいドキュメンタリー「ヴァンダナ・シヴァのシード(種子)」を撮影した。このドキュメンタリーは、博士の人生の大局を明らかにしている。このドキュメンタリーは、アフリカやラテンアメリカにも影響を与えたシヴァ博士が、とりわけインドに幅広い影響を与えた点や、環境政策や農業、食料に関する世界的な思想などにハイライトを当てている。….

シヴァ博士が工業的農業に対抗するために選んだ武器は、教育と種子の保存である。現在、インドには127のシードバンクがあり、農民や有機農業のトレーニングも受けた自家採種者のネットワークによって供給されている。また、アフリカでGMOの導入が強力に推し進められていることを知ったシヴァ博士は、アフリカの農家を支援しインドで起こったことを警告するためにアフリカを訪れた。そして今、グローバリゼーションがラテンアメリカの農家を脅かしており、必要があると思えばどこへでも足を運び続けている。

近年、シヴァ博士は土壌の再生を支持する方向へと路線を変更しつつあるが、それは気候変動を引き起こす温室効果ガスの40%が、持続不可能な農業によってもたらされているからだと、博士は指摘している。食料は生態学的に持続可能で公正な方法によって栽培できるが、発想の大転換が必要だ。私たちが地球上で相互につながっていることを理解すれば、「私たちはみんな生態系の食物網の中で『変化すべき』個所を見つけることができます」と彼女は言っている。シヴァ博士は「次は何を?」という探求心を持ち続けることを推奨しているが、博士こそがその哲学の生きたお手本である。

詳細については、vandanashivamovie.com を参照。

人類へのマイトレーヤの接近―第二部

アレクサンダー・ドゥーヴェス・デッカー

「もし一つのテーマに還元せよと言われれば、この報告は平和を扱ったものであると言いましょう。戦争は軍事的な抗争あるいはせん滅といった意味合いで受け取られがちです。しかし、大衆の飢餓、経済的災厄、環境の激変そしてテロリズムの結果としての無秩序状態も、同様に危険なものであり得るとの認識が強まりつつあります。したがって、われわれは伝統的な意味での平和への脅威を減らすことを考えるだけでなく、無秩序から秩序への変革の必要性についても考えるべきなのです」
『南と北 生存のための戦略』(日本経済新聞社、1980年)、ブラント委員会の最初の報告書

第二次世界大戦中に、至るところの人々が言語を絶する苦難と苦しみを経験し、救いと解放を求めて叫び、メシア、キリスト、ボーディサットヴァ、来たるべきアバターとして彼を呼び求めたとき、マイトレーヤは人類によって呼びかけられた。これと時を同じくして、ハイアラキーと特定の弟子たちのグループは(例えば、アリス・ベイリーと彼女の協働者は、一連の大祈願を用いて)、1942年にまず最初に統合のアバターに呼びかけ、続いて1945年6月に平和・平衡の霊に呼びかけた。これら偉大な存在はマイトレーヤをオーバーシャドウし、「彼らのとてつもない宇宙エネルギーをマイトレーヤのエネルギーに加えています。いまだかつて現在のマイトレーヤほどよく装備の整ったアバターは存在しませんでした。なぜならいずれのアバターも今日のマイトレーヤほどの巨大な任務を担ったことはなかったからです」(ベンジャミン・クレーム『大いなる接近』)。世界教師は、兄弟である仏陀の助けを借りて、愛の体現者として、そして知恵と意志を明らかにするために、進み出る準備ができている。統合のアバターと平和の霊の両方が彼を通して働き、徐々に人類を和合へと変容させることで世界を変えつつある。

人類は、全般的な切迫感と永続的な平和の必要性に加えて、国連の設立と核時代の到来により、戦後に新たな時代が始まったことに気づいたように思われた。楽観主義と未来への希望のムードは、おそらく元ファースト・レディのエレノア・ルーズベルトの仕事によって例証されている。彼女は、女性の権利、有色人種の公民権、難民の権利に関する経験豊かな擁護者であり、国連人権委員会の議長を務める間、四つの自由と大西洋憲章で策定された原則の推進に着手した。委員会の(様々な国の、様々な背景を持つ)他のメンバーと協力する彼女の能力と確固たる外交的姿勢は、世界人権宣言の策定と国連総会での可決に役立った。….

核兵器と原子力発電所の開発は、ハイアラキーの外的顕現のもう一つの鍵となる要素をもたらした。それは、核放射線の有害な影響のほとんどを中和することによって私たちに助けを提供し続けている宇宙の兄弟たちの仕事である。彼らの存在と教えを通して、彼らは徐々に私たちの太陽系の真の性質を私たちに気づかせている。「すべての惑星は大計画に携わっており、地球もその中に含まれます。地球のほとんどの人々は、そのような大計画が存在することさえ知りません。それは私たちの太陽系の進化の計画であり、太陽系は一つの単位として働きます」(ベンジャミン・クレーム『光の勢力は集合する』)

シェア・インターナショナル2021年6月号
印刷版全内容

  • 覚者より 協力の術
    ベンジャミン・クレーム筆記
  • 協力 ベンジャミン・クレーム筆記
  • 今月号の内容概説
  • 視点
    152 兆ドル、これが 1960年以降に裕福な諸国が グローバル・サウスから流出させた金額である
    ケニー・スタンシル
  • 参加型予算編成 都市生活への住民参加
    チアゴ・スタイバーノ・アルベス
  • 気候変動と現代の奴隷制の問題には同時に取り組む必要がある
  • 人類へのマイトレーヤの接近―第二部
    アレクサンダー・ドゥーヴェス・デッカー
  • ヴァンダナ・シヴァのシード(種)
    シェア・ギルモアによる映画評
  • 時代の徴 世界中の徴
    光の祝福
  • 民衆のリーダー:ダリットの女性がインド農民の声になる
    サニア・ファルーキ
  • 私たちは経済的、社会的権利のために、 債務の足かせと闘わなければならない
    アリソン・コーカリー、イグナシオ・サイス、ファン・パブロ・ボホスラフスキー
  • 「私たちは ここにいる!」
  • 真の内向性——選集
    True inwardness — a compilation
  • 編集長への手紙
  • ある『大学生』による喜びの教訓 他
  • 読者質問欄
  • 回答 ベンジャミン・クレーム
  • 読者質問欄 回答 ベンジャミン・クレーム

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