シェア・インターナショナル 2022年12月号

シェア・インターナショナル誌のオンライン版では、印刷版からの抜粋を紹介しています。各オンライン版には、ベンジャミン・クレームの師による完全な記事が含まれています。幅広いトピックをカバーする他の記事のほとんどは抜粋です。オンライン版には通常、Q&A、読者からの手紙、マイトレーヤ臨在の徴の写真も含まれています。

印刷版の目次は、ページの下部をご覧ください。

シェア・インターナショナル誌の創刊以来、ベンジャミン・クレームの師は35年近くにわたって毎月記事を提供してきました。これらは書かれた時点だけでなく、世界情勢に応じて適切な時に掲載されることを意図していました。

contents

暗闇の終わり――覚者より 

この地球ほど分割と不調和が蔓延している惑星はどこにもない。われわれの太陽系の中で、これほど競争の中に浸かりきって、協力の恩恵に無知な惑星は他にない。そのような愚行の結果、すなわち不安とあらゆる種類の病気、隣り合わせにある富と貧困、不安定と戦争、が見られるところは他にない。

なぜそうでなければならないのか。なぜこの最も豊かで肥沃な世界の住民は、その所有権をめぐって争わねばならないのか。


の答えは、ある程度は地球の資源の非常な豊かさにある。地球は最も密度の高い物質世界であり、長い間、人間はその物質的な富の奴隷になっており、その富をコントロールするために戦い、競争してきたのである。このことが人間王国(およびそれと共に動物王国)を絶滅の瀬戸際にまで追い詰めたのである。核爆弾の開発によって、人間は自分自身の存在そのものを危機に陥れた。

何にもましてこの事実が、マイトレーヤに彼のグループと共に日常世界に戻る決意を促したのである、少なくとも予定されていた時期よりも千年も早く。彼の目標は人間を説きつけて、瀬戸際から引き戻すことであり、彼らの権力への渇望が、貪欲と競争が、いかに危険で破壊的であるかを示すことである。

マイトレーヤは人間に、より容易な方法を、協力と正義と信頼の方法を示すだろう。

この惑星全体に広まる現在の物質主義の不正を、心(ハート)のうちで拒絶する人々が今日たくさんいる。彼らは正義と平和を願い、それらの達成のために行進しデモをする。ますます多くの世界の民衆が一緒になるとき、強力な男たちの行動を変えるだけの力を持つことを認識し始めている。かくして、マイトレーヤは民衆を信頼し、彼らの要求に声を与える。かくして、彼は民衆の行進に参加し、彼の声を彼らの声に加えられる。

全般的な貪欲のただ中に、幾つかの国々において、政治家や他の人々の中に良心の目覚めがある。極貧の国々の負債が帳消しにされ、そして非常に多くの人々のひどい貧苦に対する新しいアプローチがとられつつある。20年にわたる労苦の成果が実り始めている。マイトレーヤの慈悲心に富むエネルギーがその魔法のような働きをしており、新しい精神が力を強めつつある。

かくして、数え切れない長い時代の心的態度と習慣は、マイトレーヤと彼のグループによって統御される新しい抑止され得ないエネルギーの前に崩れ始めている。人間は恐れる必要はない。まさに、至るところにいる従順なる者、貧しき者、無力なる者、労苦する者は地球を受け継ぐだろう。人間は協力と奉仕の素晴らしさを学び、そして権力の要塞は一つずつ陥落するだろう。分かち合いと一体性への新しい衝動が人々の心(マインド)を捉えるにつれて、権力と富の帝国は消えていくだろう。そのようになるだろう。かくして、人間は正気を取り戻し、再び(本源に向かって)登り始めるだろう。
(シェア・インターナショナル誌2005年7、8月号)

これらの記事は、ハイアラキーの上級メンバーである覚者によるものである。彼の名前は秘教界ではよく知られているが、まだ明かされていない。マイトレーヤの出現に関する主要なスポークスマンであるベンジャミン・クレームは、覚者と常にテレパシーでコンタクトをとっており、彼に記事を口述していた。

覚者による他の記事を見る

質疑応答(抜粋)

世界中のあらゆる講演において、そして生涯のほぼ毎日、ベンジャミン・クレームは広大な範囲に及ぶ大量の質問を受けました。この大量の記録から、過去の年月にベンジャミン・クレームと彼の師である覚者によって提供された回答を掲載したいと思います。

Q:いわゆる自然災害や地震などについて教えてください。なぜこれほどたくさんあるのですか。

A:この不均衡な世界は、私たちの破壊的な思考形態、世界に不均衡をもたらす私たち自身の破壊的な態度の結果です。例えば、地震が次々と起こっています。私たちが地下核実験を行う限り、地震は起こり続けるでしょう。それは避けられません。ですから、それは私たち自身の手の中にあります。

それがすべての地震の原因であるという意味ではありません。地震の原因は様々です。現在の地震の大部分は、いわゆる制御された地下核爆発の直接の結果です。世界のどこかで地震を起こさずにそれを行うことはできません。

私たちの間違った考えや行動のもう一つの影響は、天候への影響です。人々はつながりを認識していませんが、自然界のすべては相互に関連しています。人類の破壊的な思考形態は、世界の気象パターンを管理するエレメンタルの諸力にいわば敵対し、衝撃を与え、均衡を崩します。そのため、異常でバランスの取れていない気象パターンが至るところに見られます。私たちが均衡に達するやいなや、平和と正義、したがって世界に調和を生み出すやいなや、エレメンタル自体も均衡に達し、気象パターンはかつてのリズムに戻るでしょう。

Q:それはミシシッピ州やミズーリ州で起きている洪水についても同じですか。

A:ミシシッピの洪水、地震、豪雨、季節外れの天候、台風その他のすべてが、非常に頻繁に起こっています。ある程度ならいつもあることですが、これほどの頻度と季節外れであることはありません。このすべては人類の破壊的な想念形態の直接的結果です。私たちは原因と結果の偉大な法則を認識しなければなりません。あらゆる想念、あらゆる行為は原因を始動させ、その原因の結果が私たちの生活を良くも悪くもします。私たちは自分自身に対してそれを行っているのです。

編集長への手紙(抜粋)

シェア・インターナショナル誌には、未掲載手紙の保留分が多数あり、それらはベンジャミン・クレームと彼の師によって、覚者方あるいは「代弁者」との本物の出会いであると確認されたものである。その他の掲載された手紙は新しいものであり、覚者が関わっているかどうかを確認すること、もしくは示唆することもできないが、読者の考慮のためにこれらの手紙は提供されている。

幸せな光景

2009年12月31日の夕方、東の空に光り輝く星を見つけました。それが木星ではあり得ないと分かっていたのは、木星が数週間、南西を移動していたからでした。そのため、木星はその場所には見えなかったはずです。そのうえ、この星はもっと輝いていたのです。息子と私は外に出ました。息子は部分月食の写真を撮りたかったためで、私はその星を眺めたかったからでした。外に出ると、息子は月を見るために望遠鏡を立て始めました。私はその星が小さくなったか消えてしまったことに気づきました。最初に目撃したほど輝くものは何もありませんでした。

その後、突然、騒音が聞こえてきました。ヘリコプターだと思い、二人で空を見上げました。騒音が止まり、大きなオレンジ色の光の球体が目に入りました。息子はそれをヘリコプターだと決めつけてしまって無視していましたが、いや違うと私は言いました。他に光は見当たらず、音もしませんでした。オレンジ色の光はゆっくりと建物の屋上を越える高さまで移動して、やがて見えなくなりました。それは宇宙船に違いないと確信していました。それからしばらくして、シェア・インターナショナル誌2010年1・2月号で、他の人たちがオレンジ色の光の球を目撃して、それがマイトレーヤの光船と確認されたという手紙をいくつか読みました。私は今、その夜、私たちも彼の船を目撃したのだろうかと思っています。
A・G
英国、ランカスター
【ベンジャミン・クレームの師は、その物体が実際にマイトレーヤの光船であったことを確認した】

「私の持っているシェア・インターナショナル誌を1982年版までさかのぼって、とても興味深く読んだのです」

時折、私たちは購読者からの興味深い手紙を受け取ります。以下で述べられているのはそのような一例です。2021年にシェア・インターナショナル誌はある購読者からの手紙を受け取りました。そこには購読料と寄付が同封され、月刊誌への感謝が述べられており、その他にも示唆に富んだ、鼓舞される内容のものでした。

その手紙の書き手はさらに、1945年頃に若者として興味深い体験をした様子を書いています。「女学生の時に、アリス・ベイリーの講演に連れて行かれたので、私はベンジャミン・クレームからの情報に対しては、十分な用意ができていました」

私たちは電話で話ができるかどうか、手紙で尋ねました。彼女がアリス・ベイリーの講演で覚えていることを聞いてみました。彼女によると、(おそらく若い女学生であったことから)細心の注意を払っていたわけではなかったということでした。それでも楽しげに、ミセス・ベイリーは上品な装いでしたが、おそらくは第二次世界大戦直後で日々の生活に贅沢品を欠いていた時期だったために、ずいぶん流行遅れのスタイルだったことを彼女はよく覚えていました。

それに続く会話の中で、私たちは、彼女の両親がアリス・ベイリーの著作を知り、読んでいたことを知りました。それの意味するところは、彼女自身が覚者方や世界教師の存在を受け入れていた家庭環境で育ったということです。このことが完璧なバックグラウンドの情報を提供してくれたので、次の段階に進むことはごく自然なことだったと分かりました。「それで私はベンジャミン・クレームからの情報に十分な用意ができていました。私の持っているシェア・インターナショナル誌を1982年版までさかのぼって、とても興味深く読んだのです」

彼女はシェア・インターナショナル誌を1982年から購読し始めたのですが、私たちが話していた時、私たちのこの購読者は素直な信念と忍耐を示して、「時間は実際には関係ないものですよね」と言ってくれました。

一購読者の手紙についてのこの話は、許可を得て、匿名を条件に書かれました。私たちは心からの喜びと感謝を持って、手紙を受け取り読みました。このように支援してくださり、ベンジャミン・クレームの情報に対して引き続き関心を抱いてくださることに私たちは感謝しています。

呼びかけ

私たちの情報をウェブサイトだけで受け取る人が増え、シェア・インターナショナル誌を購読するためのわずかな費用を惜しむ人が増えていることに気づきました。

誰もがインターネットを使えるわけではないし、そうであるわけでもありません。つまり、印刷された雑誌が必要です。もちろん、それにはボランティアによる多くの作業と、制作・配布のための多くの資金が必要となります。ハイアラキーはこの仕事のためにお金を出しているという考え方があるかもしれませんが、そうではありません。シェア・インターナショナルの購読料は、私たちの活動を維持し、一般の人々に届けるために不可欠なものです。購読料は可能な限り低く抑えられており、雑誌は広告による補助を受けておらず、印刷代や郵送料は常に値上がりしています。

インターネット上の情報を読む読まないにかかわらず、この活動を真剣に信じるすべての人が、この雑誌を支援したいと思うことは、きっと誰もが認めることでしょう。

ご支援ありがとうございました。

時代の徴

ベンジャミン・クレームの師によって確認されていない「希望の徴」と「時代の徴」をここに掲載する。それらの「奇跡的な」特性を検証することはできないため、判断は読者に委ねたい。

アイスランドでの光の姿

B・S氏が2007年にアイスランドの教会で撮影した写真は、イラクでの類似した光の姿を想起させるような光の姿を写している(以下を参照)。この顕現もマイトレーヤによるものである。
オランダ、アムステルダム
B・S氏提供。

新しい時代の徴、なぜ今なのか ――選集(抜粋)

Signs of the new time, why now ?── a compilation

 「奇跡」もしくは「新しい時代の徴」というテーマ、なぜ今、徴がこれほどまで広く見られるのかというテーマに関する引用文の選集を掲載します。引用文は、マイトレーヤのメッセージ(『いのちの水を運ぶ者』と『いのちの法則』)、ベンジャミン・クレームの師の言葉(『覚者は語る』第Ⅰ巻と第Ⅱ巻)、およびベンジャミン・クレームの著書から抜粋したものです。

人々がそのような徴を思い出し、それらを来るべき日々についての真の予告として受け入れる時が間もなくやって来る。それらを、歴史上のこのユニーク(独特)な時に、マイトレーヤと覚者たちの一団の出現と同時性を持たせた計画された顕現として理解するだろう。何か途方もない素晴らしいことが地球上で進行中であるということを人間に合図するそれらの徴はあまた存在し、変化に富む。見る目を持つ者たちにとってそれらは、人生にはまだまだ未知で神秘的な領域がたくさんあることを、人間がそれについてほとんど知らない法則があることを、そして何にも増して、人間はひとりではないということを、思い出させるものであった。
(『覚者は語る(Ⅱ)』─おびただしい徴─より)

すべての側において、徴は確かに明らかであり、“奇跡の時代”に終わりがないというはっきりとした徴候がある。われわれの直中にある奇跡を、いかに遠回しであろうと、指している徴が、毎日のように沢山起こっているのを否定できる者はほとんどいない。「人の子」が確かに彼の民の中にいることを、長い待ち時間は終わったことを、この大教師は公に彼の使命を始めようとしていることを、そして新しい道が人間を彼らの運命づけられた未来へ前進するように招いていることを、間もなく世界は確実に知るだろう。
(『覚者は語る(Ⅰ)』─ 世紀の終わり─より)

すべての奇跡の中で最も説得力のあるものはおそらくマイトレーヤ御自身の手形である。それは2001年にスペインのバルセロナのある家の浴室の鏡に奇跡的に現れた。その手形は単なる手の痕ではなく、立体的なイメージで、細部まで映し出されている。この“手”は、マイトレーヤの癒しのエネルギーと助けを喚起するための手段である。自分の手をこの手の上に置くか、ただ見つめることによって、マイトレーヤの癒しと助けを(カルマの許す範囲で)喚起することができる。マイトレーヤが完全に姿を現され、私たちがその顔を見るまでの間、彼はそのようにして私たちのすぐそばにいてくださる。マイトレーヤは「わたしの助けはあなたがたの意のままである。ただ求めればよいのである」と言われる。
(シェア・インターナショナル誌2008年12月号より)

すべての奇跡の中で最も説得力のあるものはおそらくマイトレーヤ御自身の手形である。それは2001年にスペインのバルセロナのある家の浴室の鏡に奇跡的に現れた。その手形は単なる手の痕ではなく、立体的なイメージで、細部まで映し出されている。この“手”は、マイトレーヤの癒しのエネルギーと助けを喚起するための手段である。自分の手をこの手の上に置くか、ただ見つめることによって、マイトレーヤの癒しと助けを(カルマの許す範囲で)喚起することができる。マイトレーヤが完全に姿を現され、私たちがその顔を見るまでの間、彼はそのようにして私たちのすぐそばにいてくださる。マイトレーヤは「わたしの助けはあなたがたの意のままである。ただ求めればよいのである」と言われる。
(シェア・インターナショナル誌2008年12月号より)

あなたがたは、もうすぐ、人それぞれのかたちでわたしを見つけるであろう。このことを告げにきた。わたしの愛する弟子イエスを求めるものは、イエスの特性をわたしの中に見いだすだろう。教師としてのわたしを探す者は、より的に近い、わたしは教える者であるから。徴を求める者は、それを見つけるであろう。しかし、わたしの顕れ方は、もっと単純である。あなたがたとわたしを分かち隔てるものは何もない。もうすぐ多くの者が、そのことに気づくであろう。
(『いのちの水を運ぶ者』第10信より)

本誌通信員より

豊富なエネルギー
ニールス・ボスによるカルステン・ファン・アスドンク氏へのインタビュー (抜粋) 

シェア・インターナショナル誌の定期購読者にとって、フリーエネルギーは未知の現象ではないだろう。ニコラ・テスラのような先駆者やジーン・マニングのような主張者の業績は、この雑誌の中で読者をフリーエネルギーの基本的な特質に少なくとも親しませるだけの十分な注目を受けてきた。カルステン・ファン・アスドンク氏(現在27歳)は、若い頃──大学在学中──にこの主題に触れ、進行中の研究や開発に専念し続けた。アスドンク氏は、オランダを本拠地とする自身の「豊富なエネルギー」財団において、フリーエネルギーについて広い意味で意識を向上させることに集中している。それには、講演、ウェブサイト、そして間もなく『豊富なエネルギー』というタイトルで出版される本が含まれる。ニールス・ボスが、本誌のために彼にインタビューを行った。

シェア・インターナショナル(以下SI):「豊富なエネルギー」財団の始まりについて、何かお話しいただけますか。
カルステン・ファン・アスドンク:はい、それは2019年11月、私が「地球ブレークスルー・エネルギー運動会議」に参加した時のことでした。私が初めて参加したフリーエネルギーに関する会議であり、たまたまオランダで開催されました。長年、フリーエネルギーに対して情熱を持ってきましたが、実際に会場に行き、発明者や現場の人たちと会う機会となりました。とても印象的な会議であり、私と同様にフリーエネルギーに情熱を持つ映像制作者、キャスパー・ブーム氏と出会うことができました。私たちはすぐに友人になりました。

この出会いから、フリーエネルギーに関するドキュメンタリーを制作するというアイディアが生まれました。二人とも、フリーエネルギーについてすでに多くの知識とインスピレーションを集めていたからです。また、テクノロジーはそれほど大きな問題ではなく、人々がより意識的になる必要がある、と私たちは感じました。つまり、最初に自分自身や世界について、次にフリーエネルギーについて意識的になるのです。そのため、意識を向上させる媒体としてドキュメンタリーを利用するというアイディアが生まれました。このようにして「豊富なエネルギー」財団が生まれました。その名前は、フリーエネルギーに関する普及と啓発を、またその研究を表しています。・・・

SI:フリーエネルギーはどのように機能し、どのようにして私は自分で実現することができるのでしょうか。
アスドンク:私の背景は理科系であり、アイントホーフェン工科大学の応用物理学修士コースで生物医学テクノロジーを学びました。そのため、私はフリーエネルギーの背後にあるテクノロジーに興味を持っており、電磁気装置を使ってエーテル──周囲を取り巻いている場──からどのようにフリーエネルギーを引き出すことができるのかについて、独りで調査を開始しました。それが昨年からの私の調査分野でした。ドキュメンタリーのアイディアは期限切れになったかもしれませんが、私たちは今でもオランダや他の国の現場での多くの進展を見守っており、多くの人と情報交換をしています。いまだに多くの人やグループが関心を抱いているため、危機が深刻化するのに伴い、フリーエネルギーはますます興味深く重要なものになっています。

そのようなものが私たちの二つの主要な目標です。一つ目は、人脈づくり、人の橋渡し、意識の向上です。もう一つは、物理的な研究を行うことで、実際にテクノロジーを実現することです。

SI:あなたは本の執筆もされていますが、この本の主な焦点は何でしょうか。
アスドンク:この本のタイトルは『豊富なエネルギー』であり、希望は、この本がフリーエネルギー現象の新たな標準的な紹介となる可能性があることです。・・・私たちは、単純明快で短く簡潔な本が欲しいと思っていました。それがこの本の目的であり、最初の導入の役割をする本です──とても簡潔で、私たちの時代に適した新鮮なアプローチの本です。

SI: あなたは先ほど、「エーテル」または「エーテル領域」について触れました。この話題を隣人に対してどのように説明しますか。
アスドンク: 良い質問です。エーテルは、至るところに常に存在する「背景の場」と説明することができます。最初、それは非常に抽象的なものです。というのも、エーテルを見たり感じたりすることが全くできないからです。しかし、エーテルを次のように考えることができます。宇宙の中のあらゆる原子や分子はある種の基質、専門用語での基質につながっており、それを通してすべてがつながっている、と。そして、原子や分子が全く存在しない空間においても、その基質は依然として存在する、と。このことを実証することができますが、伝統的な科学の・マ点から、そこからエネルギーを取り出せるとはまだ言えません。ただし、それがどれだけのエネルギーを含んでいるのかを計算することはできます。それは膨大です。宇宙全体の背景の実体であり、すべてのものがそこから発生し、そこにつながっていると言うことができます。

未来への青写真 ユートピア思考 (第一部)(抜粋)

コルネ・クワテル

なぜユートピア思想は懐疑的な見方をされがちなのだろうか。現在の政治、経済、社会システムは、拡大する不平等、豊かな世界の中での絶望的な貧困、気候変動、移住、生態系の枯渇に対処できていない。ユートピア思想は単なる理想論ではなく、私たちの未来を再定義するために不可欠なものだと言っていいだろう。主要メディアが報道するような心配やストレスの多い現実とは対照的に、素晴らしいことが起こるという期待を抱かせるような未来である。ユートピア思考は空想科学でもない。空想科学は面白いかもしれないが、非常に多くの場合、現代の単調さと浅ましい醜さの延長線上にあるディストピア、つまり技術が人間の価値や道徳的発展を凌駕する物質主義的世界観──持続不可能で生きられない未来に私たちを縛り付けるビジョン──を示しているだけである。

秘教的な文献には、私たちの最高の価値観を表現する文明に関してひらめきを与えるビジョンが数多く見られ、より建設的な線に沿ったイメージを視覚化し、考えるのに役立つ。1980年、国連が包括的な調査を行い、世界的な長期安定に向け、実践的な提言を盛り込んだ明確なビジョンを持つ「ブラント委員会報告書」(邦訳は『南と北──生存のための戦略』日本経済新聞社、1980年)が発表された。しかしながら、新自由主義者であるオランダ首相は次のように述べている。「ビジョンは視界を遮る象のようなものだ」と。つまり、短期的な利益を得るには障害物なのである。そこで改めて、なぜそれほど変化に対して懐疑的な見方、惰性、抵抗が続くのか見ていこう。・・・

変化を恐れているのか、それとも無関心なのか。

変化が悪化を意味するのではないかという不安、つまり、特権や自由を手放さなければならないという、不自由になることに対しての根深い恐怖がある。特権階級の人には、「自分たちは大丈夫だ、なぜ気にする必要があるのか」という自己満足と、あまり慈善的ではない態度が存在する。これは、二つの重要な疑問を提起しており、一般大衆が前進するには、それに対する解決策が必要となるだろう。まず、こうしたユートピア的なビジョンは、経済的な特権階級を含むすべての人々にとって有益なのだろうか。そして、もしそうであるならば、それは現実的に可能なのだろうか。

不朽の知恵の教え(ブラント委員会報告書で示されたり、他の社会政治的な実験に見られたりするような先進的な政策も同様である)の中に、いかにして、より公平に分かち合ったり協力し合ったりする社会がはるかに効率的なものになるか、そして、敵対的な競争、対立、分裂、貪欲といった現在の状態がなければ、いかに、人々は今よりもずっと幸せで安全に、そして多くの余暇を感じることができるのかを示す説得力のある洞察を見ることができる。例えば、次のような書籍の中で論じられている。ステファン・デナエルド著『地球存続作戦』、ジョージ・アダムスキー著『空飛ぶ円盤同乗記』(角川春樹事務所、1998年)、ヴェラ・スタンレー・アルダー著『世俗から荘厳へ』(以前シェア・インターナショナル誌で引用され、ベンジャミン・クレームの確認を受けている)などである。

不朽の知恵の教えを知る者にとって、全宇宙が生命(および人間と似たような生命体)に満ちていて、地球上の私たちが最も進んだ文明ではない、という考え方は不思議なことではないだろう。先進的な文明の記述を見ると、社会の構成は異なっていても、その根底にある道徳、人間的・精神的な価値観は、「多様性の中の和合」という同様の普遍的な真理を表現していることは興味深い。
いわゆるユートピアは漠然とした、あるいは神秘的な幻想ではない。「政治、法律、習慣、社会的条件に関して理想的に完全である場所、状態、または条件」というのが、一般的な定義である。これは、すべての人が完全である(または「悟りに達している」)という意味ではなく、システムが完璧であるということだ。すなわち、すべての生命を維持し、人々が精神的に成長し、宇宙と生命の法則についての知識を拡大するための状況をつくり出しているということである。それは静的なものではない。「完全」に向けての精神的な旅路を加速させるものである。しかし、秘教を学ぶ人々が知っているように、意識の進化には終わりがなく、それゆえに完全さは相対的なものである。

シェア・インターナショナル2023年12月号
印刷版全内容

  • 覚者より 暗闇の終わり
  • 今月号の内容概説
  • 視点 オックスファム:一人の億万長者は平均的な人の100万倍もの排出物を出してる
    ジェシカ・コーベット
  • 豊富なエネルギー カルステン・ファン・アスドンク氏へのインタビュー
    ニールス・ボス
  • 世界情勢 平和活動家たちがノーベル平和賞を共同受賞
  • 20カ国以上の主要メディアが大規模な石油の超過利潤税を求める
    ジェイク・ジョンソン
  • 未来への青写真 ユートピア思考(第一部)
    コルネ・クワテル
  • 新しい時代の徴、 なぜ今なのか―選集
    Signs of the new time, why now ? – a compilation
  • 時代の徴 世界中の光の現象、他
  • ヴァネッサ・ナカテさんが、 致命的な化石燃料を永続させる世界のリーダーたちを糾弾する-抜粋
    ケニー・スタンシル
  • 神の王国 アート・ユリアーンス
  • マイトレーヤの優先順位 「エルダーズ」からG20への厳しい警告
  • 編集長への手紙 クリスマスと新年の光 他
  • 読者質問欄 回答 ベンジャミン・クレーム

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