
ベンジャミン・クレームは『生きる術(すべ)』において、生きるという経験を絵画や音楽のような芸術の一形態とみなしている。高いレベルの表現に到達するには、特定の基本原則を知り、それを守ることが必要である。人生の術においては、偉大なる「原因と結果の法則」と、それに関連する「再生誕の法則」を理解することによって、個人の幸福、正しい人間関係、進化の旅路において全人類を正しい道へと導く、無害性を達成することができるのである。
第2部と第3部の「相対立する二極」と「イリュージョン」では、進化の体系の中における人間のユニークな立場、つまり霊と物質が出会う場所こそが、人間自身の内面においても、外界の生活においても、終わりの見えない闘いを生み出しているのだと提言している。人間がイリュージョンの霧から抜け出し、自分自身のこの2つの側面を一つの完全な全体へと融合させる手段は、人生そのものを無執着と客観的な自己認識を深めながら生きることである。
発刊日:2006年5月1日
ISBNコード:4-916108-15-9
体裁:B6判/352頁
定価:1,650円(税込)